- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県山中湖村
- 広報紙名 : 広報やまなかこ 令和8年3月号
2025年3月から、山中湖にいるコブハクチョウの個体識別管理を始めました。
1年間の実施状況を報告します。
■個体数は70羽以上
作業は手捕りにより一時的に捕獲し、右足に個体番号が印字された足環の装着を行いました。また、同時に各個体の性別、体重、体の大きさ、健康状態なども記録しています。
これまでに67羽に装着しましたが、まだ付けていない個体も残っています。山中湖のコブハクチョウは50羽位だろうと考えられていましたが、実は70羽以上もいることが分かりました。
今のところ、足環を付けた個体の他地域への移動は確認されていません。
■問題の発生と対策
足環は、兵庫県でコウノトリに使用されている実績のある製品をモデルに製作したものです。しかし、個体によっては足環が少しきつかったり、気にしてかじる行動が見られ、表面の塗装がかすれて文字が読めなくなる問題が発生しました。コブハクチョウは泳いだり、湖岸の砂礫に座ったりを繰り返すため、コウノトリとは異なる負荷がかかった可能性もあります。
そこで応急的な措置として、足環の文字部分を彫り込む、口径を拡げる部品を追加するなどして、効果を確認しています。
■今後の方針
今後は引き続き、残りの個体への足環の装着を進めます。また、遠くからでもしっかり番号が読めて、個体識別ができるように、新しい足環への付け替えを進める方針です。
さらに、事前の予想を超える70羽もいたことから、山中湖への環境負荷を考慮し、擬卵(偽の卵)交換などによる個体数の抑制も検討しています。
●個体識別管理とは…
「個体識別管理」とは、動物の飼育や管理に役立てるため、1頭ごとに個別の情報を記録し保持・管理すること。個別情報の内容は、繁殖の日時、血縁、健康に関する情報など。鳥では1羽ごとを見分けるために足環が多く用いられます。
■山中湖のコブハクチョウ(平均的なプロフィール)
性別:♂29羽、♀21羽、未確認17羽
体重:平均10.4kg(7.1~13.1kg)
◎季節によって変動します
・くちばしの長さ(コブの付け根から先端まで)…平均7.8cm(7.0~8.7cm)
・翼の長さ…平均57.2cm(54.0~62.0cm)
・足の色…黒色25羽、淡色38羽、その他(斑色など)4羽
◎性別とは関係ないよ
・足の太さ…長径 平均2.6cm(2.2~3.1cm)・短径 平均1.3cm(1.1~1.5cm)
・コブハクチョウ用の足環。
・足環は右足に装着しています。これまでに67羽に装着しましたが、未装着の個体も残っています。山中湖には70羽以上がいることが分かりました。
・足環はリベット(ピン)で2か所を留めます。
・各個体の性別、体重、体の大きさ、健康状態なども記録します。これらの記録は、個体の健康管理に活用されます。作業の際に暴れて怪我をしないよう、翼を固定するジャケットや目隠しをしています。
・表面がかすれて文字が読めなくなった足環。応急的な措置として、足環の文字部分を彫り込む、口径を拡げる部品を追加するなどして、効果を確認中です。
