イベント 村制150周年・村名変更60周年記念事業 山中湖村アーカイブス展(1)

観覧無料
10月1日(水)~12月28日(日)10:00~16:30(16:00最終入館)
会場:山中湖文学の森 蘇峰ふれあい館
※会場施設の休館日を除く

明治8年(1875)の中野村誕生から、昭和40年(1965)の村名変更を経て令和に至る山中湖村の歩みについて、役場が保管する公文書や地域に残された写真、マスコミが記録した映像とニュース記事などから、時代ごとの特徴的な出来事に焦点を当て、山中湖村の発展の歴史を振り返ります。

■村長ご挨拶
山中湖村長 高村正一郎
私たちが暮らす山中湖村は、江戸時代には山中村・平野村・長池村の3村から成っており、明治維新を経て近代国家建設に向かって様々な制度が整えられていくなかで、まず明治5年(1872)に長池村と平野村が合併して平野村に、そして明治8年(1875)にその平野村と山中村とが合併して中野村が誕生しました。山中村の「中」と平野村の「野」を組み合わせた村名です。
標高1,000メートルに位置し寒冷な気候は農作物の栽培には不向きであり、その点では生産力に乏しい村でありました。一方で、甲斐・相模・駿河の3国が交わる交通の要衝地であったことから、馬を使った輸送業である駄賃稼ぎを中心に、輸送業や交易業に活路を見いだし、林業・漁業とあわせて独自の生業を確立していきます。
そして時代が進むと、厳しいだけであった厳寒期が観光資源に結びつきました。スキーやカーリング、スケートといった上質なウィンタースポーツのメッカとして注目を浴び、海外からも人が押し寄せ、相次いでホテルが開業するなど、国際リゾート地の観を呈するようになります。それだけではなく、夏季の涼しさは避暑地としても人気を博し、政財界・文化人を中心に別荘開発が進みます。
こうして中野村は、今につながる観光の村へと展開を見るのです。そして昭和40年(1965)、村のシンボルでもある山中湖の知名度を活かした更なる観光立村を掲げ、中野村から現在の山中湖村へと村名を変更しました。
本年は中野村が誕生して150周年、中野村から山中湖村に村名変更をして60周年の節目の年です。その間、いいことだけでは決してなく、関東大震災や雪代・台風といった自然災害に見舞われ、日清・日露・第二次世界大戦では、村の若者が戦地へと赴くなど、先人たちの幾多の苦労の上に、山中湖村は発展を遂げてまいりました。改めて先人達に敬意と感謝を申し上げると共に、これまで村を築きあげて下さいました村民の皆さまにも、村発展にご尽力賜ったこと感謝申し上げます。
こうした地元の歴史・記録・記憶を後世に残すべく、役場に残された公文書や、村民の皆さまがお持ちの写真、そして地元マスコミが有する記録などから、これまでの150年を振り返り、次の50年、その先の100年へと思いをつないでいく「山中湖村アーカイブス展」を開催いたします。どうぞ会場へお越し下さることをお願い申し上げます。

令和7年10月1日 山中湖村長 高村正一郎