くらし 特集 持続可能な水道を目指して(1)

~水道事業の広域化を検討しています~
近年、全国的に水道インフラの老朽化が深刻な局面を迎えています。
水道管の老朽化だけでなく、耐震化の遅れや人口減少による収入減、水道事業に関わる職員の高齢化・人材不足、経営難に伴う財政的制約など、複数の課題が絡み合い、解決を一層難しくしています。
このような課題に対し、水道の基盤強化を目的として、上田市、長野市、千曲市、坂城町、長野県企業局で構成する「上田長野地域水道事業広域化協議会」を設置し、検討・協議を進めています。
11月4日の協議会では、今後、検討・協議を進める上で指針とする「基本計画」が合意されました。なおこの合意は、広域化を決定したものではありません。
本特集では、広域化の検討状況や今後の進め方などについてお知らせします。

■水道事業は、皆さんからお支払いいただく水道料金収入で運営しています
水道事業は、経営に必要な費用のほとんどを「水道料金収入」でまかなっています。
原則、税金は使わず、独立採算制で運営しています。

水道料金は、「水をつくる」「水を送る」ために使用しています。

●水道事業
[水をつくる]
・浄水処理…河川水や湧水、地下水などを原水として、良質な水道水をつくります。
・水質検査…水道水の安全性をチェックします。

[水を送る]
・水道管の工事…送水管・配水管の布設や維持管理を行い、大切なライフラインを守ります。
いつでも安心して水をお使いいただくためには、水道施設の整備を常に行う必要があります。

※詳細は本紙をご覧ください。

■市営水道が抱える課題
皆さんの生活に必要不可欠な「水道」。蛇口をひねればいつでも水が出ますが、実は多くの課題を抱えています。

●課題1 人口減少などによる料金収入の減少
使用する水の量が減ると、水道施設などを維持・整備するための資金(料金収入)が減り、料金の値上げが必要になります。

●課題2 施設の老朽化などにより、維持管理や更新に膨大な費用が必要
耐用年数を経過した老朽施設が増加する見込みであり、更新費用の縮減が求められます。管路や水道施設の耐震化も必要です。

●課題3 水道事業を支える人材が不足
人口減少や高齢化による労働力不足により、水道事業を支える専門人材の確保が難しくなります。
・市上下水道局の状況(令和7年4月時点)50歳以上の職員54%

●市営水道の施設更新費用・使用水量の状況

■水道事業の「広域化」の検討
これまでと同じ運営方法で市単独経営を続けた場合、将来的に水道料金の大幅な値上げが避けられず、また、これらの課題に対応していくことも困難です。
将来にわたり安全・安心な水道水を持続的に供給していくためには、広域で連携して対処することが有効と捉え、事業統合による「上田・長野間の水道事業の広域化」を検討しています。

▽「広域化」で目指すことは何?
将来にわたって、民営化をせず企業団として事業を運営していきます。
これまでの単独経営の良い点を継承しつつ、今以上に基盤強化(ヒト・モノ・お金の強化)を図る、より発展的な形を目指しています。