スポーツ 【特集 新春対談】スポーツの力で拓く高森町の未来(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県高森町
- 広報紙名 : 広報高森「あったかもり」 令和8年1月号
NEW YEAR CROSS TALK
町では「スポーツの力でまちを元気に」という思いのもと、スポーツ団体、クラブチームと一緒にさまざまな活動を行っています。スポーツを通じた「人との出会い」や「チームや人への応援」は、町を盛り上げ、それはやがて子どもたちの夢を育む環境づくりにもつながります。その思いを共有し、より身近に感じてもらうため、今号では二つの壬生町長との対談をお届けします。
始めにお届けするのは、高森町出身で松本山雅FCに今季加入した萩原正太郎さん。山吹ほたるパークを舞台に、ふるさとへの思いや今後の夢について語り合いました。
続いて、VC長野トライデンツ所属の松本慶彦さん。各地でキャリアを重ねたのち地元・長野県に戻り、現在は南箕輪村を拠点に競技に励みながらその魅力を地域に発信しています。
地域にゆかりある両選手がどんな思いで競技に臨み、どんな景色を目指しているのか。対談を通じてスポーツがもたらす力と可能性を見つめます。
※この記事は、2025年11月中旬に取材した内容をもとに作成しております。
■松本山雅 FC 萩原 正太郎(はぎわら しょうたろう) さん(19)
2006年生まれ、高森町出身。身長174cm。ニックネームは「タロウ」。高森中学校を卒業後、松本蟻ヶ崎高等学校へ進学。松本山雅FCU-18で活躍し、2025年からトップチームへ昇格。プロ一年目の経験を糧に、さらなる飛躍を目指す。
壬生町長 プロ一年目を振り返ってどうですか?
萩原さん 覚悟はしていましたが厳しい世界でした。公式戦の出場は一試合にとどまり、試合勘が薄れていく感覚もあって。高校まで常にピッチに立っていたので「試合に出たい」という思いが一層強まりました。
壬生 トレーニングマッチでは一番得点を決めていたと伺いました。
萩原 練習試合では7得点を挙げ、数字を残せたのは自信にもつながっています。チームを盛り上げるため、声を出すなど自分から動くことも意識しています。
壬生 今後、どんな存在を目指していますか?
萩原 年齢に関係なく若くしてキャプテンを任される選手もいますし、自分も「チームをまとめる存在になりたい」と公言しているのでそこを目指したいです。
壬生 私はリーダーになる人は「選ばれる人」だと思っています。厳しいことを伝える勇気があり、その後にきちんとフォローできる人。誰でもできる役割じゃないからこそ、自ら取りにいく気持ちで萩原さんにはチームを引っ張っていってほしいと思っています。
○故郷からJリーグの舞台へ
壬生 サッカーはいつから始めたのですか?
萩原 ボールを蹴り始めたのは保育園の頃で、最初は父と遊んでいる感覚でした。本格的に始めたのは小学3年生の時。松川町で始まった山雅のスクールに誘われたのがきっかけです。
壬生 そこからプロまでの道のりを教えてください。
萩原 小学4年で山雅ジュニアに合格し、週3〜4日松本に通って練習に参加しました。事情が重なってジュニアユースには上がれず、中学は「アディー飯田フットボールクラブ」でプレーして。高校進学時に山雅から声をかけてもらいユースに加入しました。高3の時には北信越大会でチームを優勝に導き、一部昇格にも貢献しました。
壬生 県外に出ることは考えませんでしたか?
萩原 高校時代、少し考えた時期もありましたが、山雅がいち早く声をかけてくれたので、ここで勝負しようと決めました。
壬生 最近の南信のサッカーのレベルはどう感じていますか?
萩原 確実に上がっています。自分が小学生の頃、県選抜に選ばれたのは僕一人でした。今は南信から複数人選ばれているそうで、地元で頑張る子が増えているのは心強いです。
○ほたるパークが拓く新しい景色
壬生 ほたるパークが完成して一年が経ちました。実際にボールを蹴ってみてどうですか?
萩原 正直「うらやましい!」の一言です。人工芝の質も高くてプレーしやすい。自分たちの代にあれば、違う成長ができたかもしれないなと思うほどです。
壬生 「子どもたちが思いきりボールを追える場所を作りたい」という思いをもとに、国や県の補助を受けながら、町民の皆さんの理解を得て整備したグラウンドです。ここを南信のサッカーの拠点に育てていきたいんだけど、その中で萩原さんも何かできそうですか?
萩原 イベントや大会、サッカークリニックなどで関われたらと思います!ここを南信の選手たちがつながる場所にできたらいいですね。
壬生 町内にも「萩原選手がいるから山雅を応援している」という子が増えています。地元出身のプロ選手がいることは町にとっても大きな誇りですし、刺激を受けてここから第二、第三の萩原選手が育ってくれたらと思います。
萩原 本当にありがたいです。自分にも憧れの先輩がいたからこそ頑張れたので、自分が誰かにとっての目標になれたら嬉しいです。
○スポーツが生み出すつながりと熱量
壬生 プロの世界で感じる「スポーツの力」を教えてください。
萩原 サッカーに限らず、スポーツには人をつなぐ力があると思います。自分も南信の選手の活躍を見て「ああなりたい」と夢を描いてきました。そういう存在が一人いるだけで地域に希望が生まれる。それが一番の魅力です。
壬生 最近はスポーツもエンタメ性が強くなっています。応援や選手一人一人を支える気持ちは、アイドルを応援する感覚に近い気がします。得点の瞬間の熱量や盛り上がりはテレビ越しでは味わえないものです。あのワクワク感を高森の子どもたちにも体感してほしいなと思っています。
萩原 確かに、スタジアムでしか味わえない高揚感がありますよね。体感してもらい、サッカーをもっと好きになって欲しいです!
○夢を叶え、背中を押せる存在に
壬生 今後の目標を教えてください。
萩原 まずは出場機会を増やすこと。その上で結果を残し「山雅といえば萩原」と言われる存在になりたいです。信州にはこんな選手がいる、高森からこういう選手が出ていると胸を張ってもらえる存在を目指します!
壬生 ピッチでの活躍に加えて、子どもたちに夢を語ってもらう場面も作りたいですね。
萩原 僕もいつかそういう時間を持てたらと思っていますが、まだ結果を出せていないので、今は説得力に欠ける気がします。まず成果を出して、自分の歩んできた道や夢を追う大切さを伝えたいです。
壬生 挑戦を重ねた時間は必ず力になります。それを体現してくれる存在として、今後の活躍に期待しています。
萩原 ありがとうございます。地元の応援を力に変えて頑張ります!
■町とスポーツチームのつながり
高森町は2018年にバレーボール大同生命SV.LEAGUE MEN(エスブイリーグメン)所属の「VC長野トライデンツ」とホームタウンパートナー協定を締結し、また、2022年にはサッカー明治安田J3リーグ所属の「松本山雅FC」のホームタウンに加盟しました。
ホームゲームでのホームタウンPRデーの開催や子ども向けのスポーツ普及活動、各種スポーツプログラムの展開、クラブと町が協力した魅力発信などに取り組んでいます。今後もさまざまな団体と協力しながら、「町の活力の創出」や「スポーツを楽しむ環境づくり」を行っていきます。
