くらし 令和7年 農地利用の意向アンケート

白馬村では、令和7年3月に農家を対象に“農地利用の意向アンケート調査”を実施しました。営農計画書に同封し、質問は3項目、回答率43.3%となり、統計学において信頼できる回答数を得ることができました。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
質問内容は令和6年広報はくば6月号に掲載したアンケートと同一となっています。

1.基本項目
回答農家平均年齢は71.5歳で、農林水産省発表(2022年)の68.4歳より3歳ほど高い結果となりました。

2.アンケート結果

Q1 10年後の農業経営について
・“農地を所有しているが既に農業を行っていない”、“高齢などの理由で近い将来農業を続けることができない”、“規模を縮小したい”の合計は68.7%となり、令和6年のアンケート結果66.1%より2.6%増加しました。
・“現状の規模を維持したい”は25.5%で、令和6年より1.6%減少しました。
・“規模を拡大したい”は1.8%で、令和6年より0.6%減少している結果となりました。園芸や果樹などを中心に耕作している認定新規就農者が含まれます。

Q2 後継者について
・“後継者の目処は立っていない”の割合は、令和6年より8.1%増加しました。“経営者の家族・親戚”は1.0%増加し、“集落営農組織・法人”は4.9%減少しました。

3.農地に関する提案等(自由意見)
多くの貴重な意見をいただきました。意見が多い項目順に掲載してあります。意見は種類ごとに抜粋して掲載しています。( )内の数字は種類ごとの意見回答数です。

(1)今後の農業について(15)
・後継者がなく不安 農地を法人等に貸付したいが、機械の入る道路がなく、今後放棄地となり荒れていく心配がある
・村外在住のため、半永久的に耕作してくれる人がいればずっと耕作してほしい

(2)優良農地確保について(15)
・ほ場整備を進めてほしい
・規模を拡大したいが飛び地となってしまい農地の集約化に苦労している

(3)農地の売買、貸借について(14)
・農地を売却したい、手放したい
・農地処分の情報、相談先を白馬村行政公式ホームページ等に載せて頂きたい

(4)農業機械、レンタル、その他補助について(11)
・米を耕作するには、農業機械に頼る所が大きいが更新ができない場合辞める理由になる
・農繁期は重なるため、難しいと思うがレンタルがあればいいと思う
・小規模農家にも公的な継続補助をお願いしたい

(5)獣害について(4)
・農業をするのに手間や獣害が多い
・耕作していない農地が増えて景観も悪いし害獣も増えた 対策をお願いしたい

(6)担い手について(3)
・所有農地は荒らしており農地から森林になった。担い手に耕作をお願いしたいが、目途はついていない

(7)その他
・夏場の水量を確保してほしい
・水路の土砂上げを地区の普請でやっているが、法人等耕作者は負担していない。作付面積に応じて協力を求める
・近年は農地が宅地に変わり建物が増えているため、水路・農道の維持管理が難しくなっている

4.総評
今回頂いたアンケートの結果から、前年よりも営農の継続が難しくなっていることや、後継者不足等がより深刻化している傾向があり、農業の将来に対して不安を感じている方が年々増加していることが分かりました。
近年は温暖化の影響による気温上昇、獣害被害の増加など、農業を取り巻く環境が大きく変化してきています。
村として、現在進行中の北城南部・北部ほ場整備事業をはじめ、農振総合見直しや有害鳥獣対策など、今後も農業政策に力を入れて取り組んでまいります。

お問合せ:白馬村役場 農政課
【電話】0261-85-0766