くらし 〔特集1〕災害に、備える。~いつもの暮らしのなかでできること~(1)
- 1/37
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県恵那市
- 広報紙名 : 広報えな 2025年8月号 No.397
災害は、ある日突然やってきます。
自分を守る「自助」と、周りと助け合う「共助」を大切に、日頃から少しずつ明日起きるかもしれない災害に備えましょう。
■南海トラフ地震が発生したら
南海トラフ地震は30年以内に80パーセントの確率で発生するといわれています
県が発表した被害想定によると恵那市では、震度6弱の揺れが起きて死者が出るなどの甚大な被害に見舞われるとされています。
また、大地震が発生すると、水道や電気などのライフラインにも影響が出ます。耐震性がない水道管は継ぎ目が外れ、水が供給できなくなる可能性があります。下水道は土砂が流入し、生活排水が流れなくなり衛生環境に深刻な影響が出ます。
他にも長期にわたって停電する場合もあります。
阪神淡路大震災では、上水道の復旧に3カ月、下水道の復旧に1カ月を要しました。
▽市の南海トラフ地震の被害想定(震度6弱)
■地震に、備える
地震への備えはできていますか。地震はいつ起きるか分かりません。
日常生活にちょっとした工夫を加え、地震に備えましょう。
(1)備蓄をしましょう
市では災害に備えて各避難所に物資が備蓄してありますが、不足する場合や、在宅避難になることもあります。各自でも最低三日分、可能なら七日分を目安に備蓄をしましょう。
◆防災グッズは賞味期限や使い方などを定期的に確認しておこう!
・トイレットペーパー
・ウエットシート
・携帯ラジオ
・飲料水
・マスク
◆備蓄品リスト
▽食料・飲料水
・飲料水…1人1日3リットル×家族分×日数分
・保存食…レトルト食品、缶詰、乾パンなど
・カセットコンロ、ボンベ
▽衛生用品
・トイレットペーパー、ティッシュペーパー
・ウエットシート、生理用品
・簡易トイレ(凝固剤付き)
・マスク、手指消毒液、歯磨きセット
▽医療・健康
・常備薬、持病の薬
・ばんそうこう、包帯、消毒液などの救急セット
▽情報
・連絡手段
・携帯ラジオ(乾電池式または手回し式)
・モバイルバッテリー、乾電池
▽その他
・懐中電灯、ろうそく、ライター、軍手、雨具、タオル、着替え、現金(小銭含む)など
(2)家具などを固定しましょう
昨年1月の能登半島地震では死者の約4割が家屋の倒壊や家具の転倒による圧死でした。家具が固定されていない寝室や居間での被害が集中。ガラスの飛散や棚の中身の落下によるけがも多数報告されました。
今一度「地震が起きたら」という視点で自宅を見直しましょう。
▽壁にL型金具でねじ止め
家具を壁に固定します
▽突っ張り耐震ポール
天井と家具をポールで固定します
▽飛散防止フィルム
ガラス破片の飛び散りを防ぐことができます。防犯フィルムでも可
(3)建物などの倒壊を防ぎましょう
内閣府の発表によると、能登半島地震では、全壊した住居は6,520棟、半壊した住居は23,600棟、一部破損した住居は134,520棟で、被害にあった住居は合計すると約164,000棟でした。
こうした被害を防ぐために、「耐震診断」をして建物の現状を知りましょう。耐震性が低い建物であれば耐震補強を検討し、また補強が難しい建物の場合は、安全性や将来的な利用を踏まえて取り壊しも選択肢の一つとして慎重に検討しましょう。
市では、木造住宅無料耐震診断や耐震工事、建物の取り壊しにかかる費用の補助を行っています。
気軽に相談ください。
問合せ:建築住宅課
【電話】26-6839