- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県揖斐川町
- 広報紙名 : 広報いびがわ 令和8年1月号
■豊かな人間性や社会性を育む 異年齢交流活動 揖斐川町立谷汲小学校
谷汲小学校では、令和3年度より、谷汲中学校との「異年齢交流活動」を行っており、今年度までに、異年齢グループでの「なかよし遊び」「掃除交流」「小中合同ひびきあい集会」を行ってきました。
今年度は「相手を思いやる心や言葉遣い」をテーマに活動を行っています。
1学期と2学期は、昼休みを活用して、「なかよし遊び」を行いました。小学生と中学生が混ざったグループを作り、「宝探し」「だるまさんが転んだ」などの簡単なゲームやレクリエーションを楽しみました。中学生がリーダーとなり、ルールを説明したり優しい声をかけたりする姿が見られ、小学生も安心して参加することができました。
遊びを通じて自然な笑顔が広がり、年齢の垣根を越えた温かい雰囲気になりました。また、中学生が率先して良い言葉遣いを示すことで、小学生もそれを見習い、互いに気持ちのよいコミュニケーションが生まれました。
9月には、「小中合同ひびきあい集会」に向けて、相手を思いやる心や言葉遣いについての取組内容を決めました。当日は、スローガン「お互いを大切にし、誰もが安心して暮らせる谷汲」の下、各グループの実践を交流したり、生活の中で直面する出来事について話し合ったりしました。挨拶や丁寧な言葉の大切さを確認し、グループごとに「こんな言葉を遣うと気持ちがいいね」といった意見を出し合いました。
また、事前に、児童会と生徒会の役員が小中合同WEB会議を行い、スムーズに活動できるよう、打合せをしています。児童会のリーダーたちは中学生の進め方を学ぶとともに、意見交流や話し合いの仕方、大切さも学んでいます。
異年齢交流活動の意義は、年長者はリーダーシップや思いやりを学び、年少者は憧れや安心感を持って挑戦できるという点にあります。また、こうした関わりは、学校生活だけでなく、社会に出てからも必要な「協力する力」「人を尊重する心」を育てます。異年齢交流活動は、子どもたちにとって新しい発見や刺激を与え、学びの幅を広げる貴重な機会でもあります。今後も、子どもたちが互いに学び合い、成長できる環境づくりに取り組んでいきます。
■生徒の主体性を育む異年齢集団による課題探究学習 揖斐川町立谷汲中学校
谷汲中学校では、「やってみたい」を大切にする総合的な学習の時間を核に、生徒の主体性を育むことに力を入れています。
生徒が社会で活躍する10年後は、予測困難な時代を迎えると言われています。そんな時代を生きていくには、自分が直面する問題に対して、何が課題かを見極め、解決に必要な情報を収集・活用し、自ら行動できる「問題解決能力」が必要になります。つまり、受け身ではなく、自ら学ぶ主体性が大切だと言えます。
そうした力を身に付けるために、特に、総合的な学習の時間を充実させています。例えば、本校では、「谷汲地区の活性化」を大きなテーマとし、これを踏まえて、自分が解決してみたいこと、取り組んでみたいことを一人一人が考えます。その上で、同じ方向性の課題をもつ生徒同士でチームを編成し、課題追究を行っています。また、全校生徒45名の小規模校であることを活かし、学年の壁を廃して異年齢で学習を進めています。
課題追究の過程では、実際に地域に出向いて取材をしたり、事業者の方とコラボ商品を考えたりするなど、体験的に取り組んでいます。
地域の皆さんも中学校の活動に理解と協力をしてくださいます。例えば、毎年10月に谷汲観光駐車場で開催される「33フリーマーケット」では、本校の販売ブースを設けてもらい、生徒たちが地域振興のために考えた商品を販売させていただいています。企業とコラボレーションして生み出した「谷汲サイダー」をはじめ、地元のカフェの指導を得て作ったクッキー、草木染めを研究し谷汲の草木で染めたハンカチ、生徒チームが考えた谷汲のマスコットキャラクターのグッズ等、学習成果の発表として販売させていただいています。生徒たちは、実際に販売することを通して、相手に応じて言葉を選んだりすることの必要性や、買ってもらうために分かりやすい説明をしなければならないことを学びました。
このような形態の探究学習を始めて4年目となりますが、総合的な学習の時間を核に育んできた生徒の主体性は、他の場面でも活かされています。特に、生徒会活動では生徒自らが提案する活動が増えました。役員に立候補する生徒は、公約に自分が全校でやってみたいことを掲げ、実現に向けて取り組みます。
ここ数年で、生徒が発案した活動の例を挙げれば、「地域に向けた夏祭りの開催」「華厳寺門前での被災地支援の募金活動」「世界の難民の子どもに服を届ける活動」「読書習慣を身に付けるビブリオバトル」などがあります。これらは、教師からの提案ではなく生徒自らが考え行動した結果、実現した取組であり、生徒は主体的に取り組むことの楽しさも難しさも体験しながら学んでいます。
