子育て 島田人 Shimadajin File #160

■親子の交流や地域とのつながりが、子どもたちの育成、地域の関係性を深める
島田市子ども会連合会 会長
中村吉哉(なかむらよしなり)さん(川根町家山)

島田市子ども会連合会(以下「市子連」)の会長を務め、7年目となる中村さん。子どもや保護者が、満足できる事業で幸福度を高めていきたい。

●身近だった子ども会の運営者
市子連に在籍して10年となる中村さん。幼い頃に参加した行事の運営者となった今、活動への思いを話します。
「川根小学校のPTA会長をやっていた頃、市子連の役員になり、川根小学校の開校50周年記念の年に会長になりました。川根地区は『親子ふれあい魚釣り大会』が野守の池で行われるため、子ども会活動には元々馴染みがありました。また、役員になってから、子どもの頃のラジオ体操や祭りなどは、子ども会が運営していたことを知りました。昔からの行事を残しつつ、親子のニーズに応えられる事業ができるよう運営していきたいと思います。保護者や地域の人たちに、ご協力いただけるとうれしいですね」

●楽しみにプラスアルファを
「親子ふれあい魚釣り大会は、自分が子どもの時からやっていたので、約50年は続いています。川根町のみで行っていた事業ですが、10数年前に市内の親子を対象に拡大しました。毎年200人から300人の親子が、参加しています。楽しんでもらうことが大切ですが、川根を訪れて、温泉やお店に寄ってもらい、地域が元気になることも目的の一つです。また、釣ったブルーギルやブラックバスなどの外来種は駆除し、市内で肥料にしてもらっています。茶畑などで活用し、環境に配慮した取り組みを行っています。参加者には、釣りを楽しむとともに、SDGsへの取り組みにも関心をもってもらいたいです」

●目指すべき子ども会の役割
「市子連の主要事業は、安全共済会(保険)事業、釣り大会、フェスタ子ども会です。フェスタ子ども会は、ローズアリーナで紙飛行機飛ばしやストラックアウトなどを実施。昨年は、約480人が参加しました。その他には、牛尾地区のあげん台まつり、川根地区の熱気球体験教室、乗馬体験など、各地区の子ども会の行事に協力することもあります。
少子高齢化の影響を受け、会員や役員の担い手が減少したり、コロナ禍で歓送迎会やクリスマス会などのイベントが無くなったりしました。課題はありますが、人と人とのふれあいを通じた活動は、まちおこしにつながると考えていますので、今後も継続していきたいです。親子で地域の人との交流を深め、楽しむことで、参加者数ではなく参加者が良かったと思える満足度や幸福度、ウェルビーイングを向上させていきたいです」
子ども会を通して地域とのつながりを深める中村さん。時代の変化に合った活動で、参加者やまちを元気にします。