- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県掛川市
- 広報紙名 : 広報かけがわ 令和7年11月1日号
静岡県高等学校野球連盟所属
審判員
石山 和彦(いしやま かずひこ)さん
(水垂)
36歳から野球連盟に審判員として登録し、今年で10年目を迎える。「準備力」を大切にし、審判技術の研さんに努めている。自身としては、小中学校までは野球に打ち込んだが、当時のJリーグ発足の時流に乗り、高校からはサッカー部に在籍。夏の甲子園に立つ審判員としては異色の経歴を持つ。
■保護者審判員から甲子園へ
第107回全国高校野球選手権大会、通称「夏の甲子園」に審判員として石山さんはその舞台に立ちました。審判員を目指したきっかけは、ご子息2人の少年野球で保護者として審判員を務めたことです。審判を通じて野球ルールの奥深さに魅了されました。
甲子園では50人の審判員が全試合を裁き、そのうち8人が全国48ブロックから派遣されます。石山さんは、審判人生で数少ない静岡県代表のチャンスをつかみました。
派遣審判員に選ばれるには高い技術が必要です。高校・大学・社会人野球の審判員を務めながら講習会にも積極的に参加し、技術を磨いてきました。また、自身のジャッジに説得力を持たせるため、ユニフォームとスラックスをオーダーメイドで注文するなど、グラウンドでの立ち姿に気を遣っています。
派遣審判員としての連絡を受けたのは令和7年2月でした。3月には常葉大学付属菊川高等学校野球部のマネージャーとしてご息女の麗さんが春の甲子園に出場。一足早く夢の舞台に立った麗さんを応援しながら、そこに立つ自分の姿を重ねました。本番までは身体づくりやメンタルトレーニングに励みました。それでも本番では3万人という大観衆の中でのジャッジに緊張を感じたそうです。そんなとき、石山さんが培ってきた「準備力」が光り、姿勢と身なりへの気遣いが〝見られる〞ことへのプレッシャーに打ち勝つ支えとなりました。
「保護者審判員からも甲子園を目指せる」と自身の経験を語る石山さん。これからも審判員としてグラウンドに立ち、野球文化の普及に貢献していきます。
