くらし こんにちは、市長です

■「土を耕す(カルチベート)」と文化(カルチャー)
巻頭に、地域づくりには、土壌を肥沃にすることが肝要だと書きました。ここでは、その詳細を記述します。
土地を耕すことを英語でcultivate(カルティベート)といいますが、この言葉には教養をつける、という意味もあり、名詞のculture(カルチャー)は栽培とともに、教養や文化、文明とも訳されます。地域づくりとか地方創生の取り組みの要諦はまさしくここにあると私は考えます。
人口が大都市へと移動するのはどうやら社会の必然らしく、黒澤明映画「羅生門」でも、都に行けばなんとかなる、と平安の昔から人々が考えていたことが見てとれます。
令和八年の今も、相変わらずTOKYOは国内外からたくさんの人々を引き寄せる強い磁力をもっています。
一方、全国的な少子化により、地方のまちの空洞化が顕在化し、多くの自治体で各種取り組みが展開されています。移住してきてくれたら助成金を支給する。規制緩和して企業を誘致する。子どもや子育て世帯に手厚く助成する、などなど。これらの直接的なアプローチが過熱して、今やプレゼント合戦による地方間の人口の奪い合いの様相を呈している、と警鐘を鳴らす有識者も少なくありません。
こうした施策の是非を論じるものではありませんが、それらの基底に忘れてはならないものがあると私は考えます。それが、前述の土を耕すことであり、文化とか哲学などと言い換えても良いと思います。
大人である私たちがしっかり土を耕す営みをする。そうして子どもたちはその姿を見ながらこのまちのculture(歴史・文化)を心や身体に染み込ませ成長していくものだと思います。
下田市特有のグローバルな歴史やローカルな魅力。これらのグローカルな資源をこれからも磨き、本物(オーセンティック)の価値を輝かせて、世界中から多くの人々がやって来るまちを目指していきたいと思います。