- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県菊川市
- 広報紙名 : 広報菊川 令和7年5月号
■「やってみたい」を実現させた、先輩創業者と応援者がいる。
市内には、一歩を踏み出し「やってみたい!」を実現させた先輩創業者とその実現をサポートした応援者がいます。ここでは、先輩創業者の黒田さんと応援者の縄巻さんに実現までの道のりをインタビューしました。
◇先輩創業者
飲食店経営
酒場「新川」店主
黒田 俊之(としゆき)さん
50代から新たな挑戦
35年間務めたJAを55歳で早期退職した黒田さん。退職後3年を経過した中、新しい生活を考え、自分らしく好きなことに挑戦することを決意し、酒場「新川」をオープンさせました。「新川」は、祖父が創業し父が引き継いでいましたが、数年前にやむを得ず廃業。その後、常連客や地元の仲間から店の復活を望む声が多く挙がり、仲間たちの期待に「応えたい」という思いが、黒田さんの背中を後押ししました。
初代「仁平さん」、二代目「ようちゃん」の名で親しまれた酒場 常連の店憩いの場「新川」
4月23日で1周年を迎えた「新川」は、懐かしい味をお手頃価格で楽しめるお店として、常連客はもち
ろん多くのお客さんで賑わっています。黒田さんが消防団副団長を務めた経験から消防団の応援サービスを実施したり、「友の会」を復活させ旅行を企画したりとサービス精神あふれるお店です。
仲間たち待望の憩いの場を復活させた黒田さんに質問してみました
Q1 最初に始めたことはなんですか?
メニュー表や営業時間など、経営計画を自分で思いつく限り考え、計画書として紙一枚に手書きでまとめ、島田掛川信用金庫へ持って行きました。行ってみると、当時担当してくれた縄巻さんが創業に向けた補助金を教えてくれるなど、次の行動に繋がる道筋を立てることができました。
Q2 創業までに一番困ったことは?
補助金の申請が通らなかった時に困ったと感じました。ただ書けば通ると思っていた申請書でしたが、丁寧な書き込みが必要とのことでした。そんな時、縄巻さんからEnGAWAの専門コーディネーターを紹介してもらいました。EnGAWAで補助金申請のサポートを受けたことで、無事申請が通り、開業のための設備(エアコン・ガス給湯器など)を揃えることができました。
Q3 創業してみたい人へアドバイスを!
いろいろな人に聞いてみることが一番だと思います。私は、縄巻さんや、EnGAWAのコーディネーターだけでなく、開業前から不安だった確定申告のことでは商工会の人にもサポートしてもらっています。
また、関係機関はもちろん、私は友人など周囲の人にも相談しています。EnGAWAのコーディネーターから「名刺サイズのショップカードを作ってみては」とアドバイスをもらった時、パソコン作業が苦手だったため、友人で常連の嶺野さんに相談してみました。嶺野さんはパソコン作業が得意で、素敵なショップカード(左画像)を作ってくれました。
最終的な判断をするのは自分ですが、たくさんの人に意見や方法を聞いてみると、自分だけではたどり着かなかった気づきや視点が得られると思います。
◇黒田さんの開業をサポート
島田掛川信用金庫 縄巻 友紹(なわまき とものり)さん
担当職員として黒田さんを支援した縄巻さんに質問してみました
Q1 どんなサポートをしましたか?
島田掛川信用金庫では、地域でビジネスをする人を応援しており、さまざまな業種の人があらゆる段階でご相談に見えます。創業では、計画が固まっていない状態でご相談に来る人が多いですが、黒田さんはメニュー表や業務時間など具体的な経営計画案を持ってきてくれたので、早い段階から詳細なご提案ができました。また、事前にEnGAWAから市の補助金やセミナーの情報が共有されていたので、黒田さんにあった情報を提供することができました。黒田さんの場合のように、当金庫が持つ補助金や支援のご提案だけでなく、各ご相談や状況に応じて市内の他の支援先にお繋ぎすることもサポートの一つです。
Q2 開業後はどんな関係ですか?
開業後も黒田さんはお会いする度に近況報告をしてくれます。また、お店の近くを通るとお店の外に赤提灯が灯っているのが見え、中からはお客さんたちの楽しそうな笑い声が聞こえてきます。その様子が聞こえる度に、開業できたことはもちろん、地域の活性化につながったことに喜びを感じています。
Q3 創業してみたい人へメッセージを!
創業はやってみないとわからないことばかりで、特に情報収集が難しいと思います。どんな業種の人でも良い情報が提供できるようサポートしていきますので、ぜひ積極的に支援機関を利用してみてください!
■市内の創業者を応援する支援機関
・菊川市産業支援センターEnGAWA
・菊川市商工会
・島田掛川信用金庫
・静岡銀行
・清水銀行
・浜松いわた信用金庫
・日本政策金融公庫
・遠州夢咲農業協同組合
支援機関が一丸となって応援します!
まずは相談から、
想いをカタチにする一歩を踏み出しませんか?
たくさんの「やってみたい!」をお待ちしています
問合せ:産業支援センター
【電話】35-0930