- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県菊川市
- 広報紙名 : 広報菊川 令和7年5月号
River Basin Management
■黒沢川が“特定都市河川”に指定されました!
◆特定都市河川ってなに?指定されるとどうなるの?
特定都市河川とは、法に基づき国土交通大臣・県知事により指定された、都市部を流れる浸水被害の防止が困難な河川です。指定されたことで、国や地方自治体、企業などの関係者が連携して、水害リスクを踏まえたまちづくりに向け、流域の貯留・浸透機能の向上などを進めていきます。
◆黒沢川ってどんな川?
黒沢川は下平川地内を流れ牛淵川と合流する川です。黒沢川流域では、牛淵川への流れが妨げられることにより、大雨の際排水が追い付かず水路などから水があふれだす「内水」による被害が頻発化し、住宅への浸水を繰り返しています。昭和57年9月の台風第18号では黒沢川流域で浸水面積が最大108ha(およそ1.04km四方の面積分)にも達しました。近年では、令和元年10月の台風第19号で、近隣である岳洋地内で床上浸水22件、床下浸水59件の被害がありました。
黒沢川
長さ:およそ1.3km
面積:およそ3.3平方キロメートル
◆被害を軽減するために
これまで国・県・市が連携を図り河道掘削(かどうくっさく)を行うなど、浸水被害を抑える取り組みを進めてきましたが、3月31日に黒沢川が特定都市河川に指定されたことで、水害対策に向けた国・県・市の連携がさらに強化されました。その一歩として、4月16日、菊川市役所で菊川市、静岡県、国土交通省中部地方整備局の関係機関が集まり、「流域水害対策推進表明書」の取交式が開催されました(右写真)。今後、関係機関で話し合いを重ねながら、被害の未然防止や軽減させるための「流域水害対策計画」を策定し、対策を進めていきます。
■水害を防ぐ取り組み
◆岳洋中学校の校庭を雨水の貯留施設に
市では、雨水による浸水を軽減するために、雨水を一時的に貯めたり、地中に浸透させたりする「貯留施設」を岳洋中学校の校庭に造りました。校庭に浅い堀込みを造る工事が今年3月に完成し、2,480立方メートルの雨水を貯留できるようになりました。
2,480立方メートルはおよそ25mプール×10個分の雨量を貯水!
◆河道掘削(かどうくっさく)による水位低減
河道掘削とは、水中以外の川岸を含む範囲の土砂や砂州を撤去することで河道断面を拡幅させ、河川の流下能力を増加させる工事です。菊川本川および牛淵川、その他支川を含めた広範囲で河道掘削や雑木伐採などを実施しました。今後も菊川本川及び牛淵川、その他支川で河道掘削を実施し、流下能力の確保に努めます。
◆土のうの設置
堤防からの越水に備え、一部の箇所に土のうを設置しました。
◆水防団による水防訓練
水防団員が、出水時に備え定期的に水防訓練を行っています。
◆水害に備えよう!
水害の被害軽減のために取組を進めていますが、大雨が降った時には水害が起こることを想定して、自分でできる水害対策を実践しましょう。
◇事前にできること
・天気予報や気象状況に気を付けましょう
気象庁では、「キキクル(大雨・洪水警報の危険度分布)」(右記)を提供しています。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
・非常食や持ち出す物を準備しておきましょう
・避難場所や避難経路を確認しておきましょう
菊川市のハザードマップは市ホームページ(右記)から確認できます。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
・河川の最新の情報を知っておきましょう
最新の情報は川の脅威から身を守る防災情報サイト(右記)から確認できます。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
◇いざというときは…
・市からの注意喚起、避難情報に注意しましょう
菊川市からの防災情報は茶こちゃんメール(下記)などから発信しています。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧下さい。
・みんなで早めに避難身軽さを優先しましょう
問合せ:建設課流域治水係
【電話】35-0946