- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県碧南市
- 広報紙名 : 広報へきなん 2025年11月号 №1972
■碧南市の未来のために
今月号の広報へきなん2、3ページに掲載しましたとおり、碧南市はこれまで高い財政力を活かし、多くの公共施設をはじめとした、市民負担を極力抑えた質の高いサービスを提供してきました。しかし、近年の物価高騰や人件費の上昇、市民病院の経営の悪化は、私の想定以上に市の財政運営に大きな影響を及ぼすことが分かりました。
今回、「財政非常事態宣言」を発出したのは、もう待ったなしの状態であることを市民の皆様にもいち早くお伝えしたかったからです。
碧南市は今、厳しい財政状況に直面しています。しかしながら、私は今回の出来事はピンチではなく、チャンスだと捉えております。この難局を「どう乗り越え、どう守り、どうつないでいくか」市民の皆様と一緒になって考える機会となるからです。
今後は財政の立て直しを図るべく、収入の確保及び支出の抑制に向けて、緊急行財政対策として、市民病院の経営改善や標準的な市民負担、サービス水準への見直し、公共施設の在り方をはじめ、各事業の見直しを行い、令和10年度末の財政調整基金(市の貯金)の残高20億円以上の確保を目指してまいります。
これまで、市民の皆様との対話を重ねる中で、「碧南というまちを守りたい」という強い思いを何度も感じました。私たち行政も同じ思いです。財政は厳しくても、知恵と協力があれば前に進めます。
財政が厳しい中でも、市民の皆様にとって、守りたいと思う市の魅力や活動はどんなことでしょうか?それを続けるために、市民の皆様や地域としてできる工夫はありますでしょうか?
これからも引き続き、皆様との対話を重ねながら、最適な答えを皆さんと考え、一緒になって協力し合いながら、行動に移してまいりたいと思います。
「誰もが夢や希望を描ける社会をつくる!」ことを志し、市議会議員としてまちづくりに携わる中、少子高齢化が進む現状を目の当たりにし、このままで碧南市は大丈夫なのだろうかと疑問をもち、もっと将来を見据え、持続可能な碧南市となるようにしていきたいと強く思い、市長となりました。
碧南市の舵取りを任された身として、今後、どのような状況下にあっても持続可能な市民サービスを提供できるよう、碧南市の未来のために全力を尽くしてまいります。
