文化 文化財シリーズ No.83

■和菓子の道具…菓子木型(かしきがた)
日常あまり目にすることのない道具に「菓子木型」があります。
江戸時代に誕生したといわれる木型は、それ以来、和菓子をつくるためにかかせない道具の1つとなり、主に樹齢百年級の桜の木材に何種類ものノミや彫刻刀で、凹凸(おうとつ)を逆に彫ることで出来上がります。
菓子木型は、木型の凹(へこ)んだ部分がお菓子の反対のデザインとなる彫刻の木型に材料を詰めることで、絶妙な立体感のある菓子を生みだします。
図柄としては、縁起物系、魚系・植物・野菜系などがありますが、祝いの品として、鯛・鶴・亀の図柄の品が人気です。この道具でつくられた干菓子(ひがし)は、お祝時の引き出物や茶席で振舞われるお茶受けとなります。
愛知県では、桃の節句(3月3日)に供えられている和菓子「おしもん」もこのような木型でつくられています。
最近、菓子木型は、全国各地で行われている骨董市などでも人気のアイテムとなっています。

◇ニュース
最近、和菓子店が使用していた様々な菓子木型が、壁一面に展示されている滋賀県の和菓子店を発見しました。
所蔵:美浜町教育委員会

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