その他 〔ほっとニュース〕第26回 清流めぐり利き鮎会 準グランプリ受賞についての座談会

■出席者
・振草川鮎釣同好会・丹羽 浩和さん…(丹)
・NPO法人てほへ理事長 清水 良文さん…(清)
・NPO法人てほへ副理事長 冨田 達郎さん…(冨)
・東栄町役場経済課…(経)

■清流めぐり利き鮎会の準グランプリの受賞おめでとうございます!
(経)本日は、令和7年9月19日(金)に行われました清流めぐり利き鮎会に出品された鮎釣同好会の方、また、審査会に出席された方に、これまでの経緯や当日の様子などお話をお伺いできればと思いお集まりいただきました。

■清流めぐり利き鮎会とはどのような大会ですか
(丹)会の主催は高知県友釣連盟です。高知市で行われました。四国は全国的にみても川釣りがとても盛んな地域でもあります。今年で26回目となります。全国21都道府県の57河川の参加がありました。会は釣り人が主導(漁協主導ではない)で全国の川の環境を良くしていこう、ということが主旨です。釣り人はきれいな環境の川には餌となる良質な苔があり、香りが高いおいしい鮎がいること知っています。鮎は「香魚(こうぎょ)」と書く由縁です。振草川鮎釣同好会として出場していています。参加の各河川には3名の審査員枠があります。今回は、同好会からの依頼で清水さんと冨田さんに審査員として参加いただきました。今年の審査員は約270名程でした。釣り業界ではこのような会は大変珍しいと思います。これまでは同好会が釣った鮎を出品してきましたが、今回は漁協からも協力で出品しました。過去には平成23年と25年に準グランプリ、平成29年にグランプリ、そして今回、準グランプリをいただきました。ちなみに今回のグランプリは岐阜県飛騨市の高原川でした。
(清)食べ比べをして、おいしい鮎を決める品評が目的ではありません。多くの方にきれいな川に目を向けてもらうこと、清流の維持、河川環境への関心喚起になることが主旨です。
(冨)川のきれいさを様々な数値で評価するのではなく、鮎のおいしさで表すところが面白いところです。「利き鮎」という会の名称が使われているのは河川名を伏せた状態で審査を行うためです。

■振草川鮎釣同好会とはどのような組織ですか
(経)振草川には下流にダムがあるため天然の鮎は遡上することができません。漁協が毎年、4月から数回、稚魚を仕入れて放流しています。振草川で大きく育てます。自然の清流で育ったものを、養殖したものと分けて天然鮎と呼んでいます。大きく育つまで、食害の対象となるカワウ等の追い払いなども行っています。大雨の後に追加放流したり、漁業権の管理、訪れる釣り客の対応をしています。
(丹)20年程前から釣り客が減り振草川に活気が無くなくなっていくのを感じました。漁協と連携して、良い環境を作ろうと地元釣り人10名程で発足しました。活動としては、大崎屋さんに集まって養殖業者や名人と呼ばれる方をお呼びして、河川環境づくりや鮎の種苗の勉強会を定期的に開催、漁協のボランティアとして稚魚の放流、草刈などを、お手伝いしてきました。
また、釣りの専門雑誌に取り上げていただき全国的に振草川をPRしてきました。
最近ではメンバー半減位となりましたが、昨年までは漁協と教育委員会と連携して町の小学生を対象とした子ども釣り教室の開催の際、講師としてお手伝いしました。また、一般の方を対象に釣り教室も開催してきました。

■審査会の様子について
(冨)今年は21都道府県から57の河川、約2,300匹が出品されました。この57の河川を9つテーブル、1グループに6~7河川に分けます。出ている鮎の河川名は伏せられています。塩焼きを、姿(見た目)、香り、わた(内臓)、身(肉質)、総合の5項目で評価します。各テーブルで一番になったものが準グランプリとなり、この9つの中からグランプリが決まります。同じ鮎なのに、驚くほどに全て味が違います。会場では各参加河川団体は法被やそろいのTシャツ、のぼり旗を振って、専門誌2、3社の取材もありとても応援に熱が入っていました。

■今後の振草川の展望について
(経)準グランプリ獲得証明証にはおいしさのことは載っていません、「すぐれた河川環境と清流が保たれている証」とあります。
(丹)来年は子供教室を再開していただいたり、鮎イングと呼ばれるルアー釣りもできるように、漁協にエリアを使っていただければと思います。これは漁協の規定の改正も必要です。
(冨)若い世代には敷居の高いイメージの鮎釣りですが、ルアー釣りが可能となれば気楽に楽しめると思います。
(清)受賞すると振草川の検索アクセス数が増える傾向にあります。これを発端に東栄町の観光情報の発信につながればと思います。
(冨)愛知県では唯一グランプリ受賞の「振草川の鮎」を地域としてブランド化し販売促進のイベントに活かせたら良いと思います。
(経)鮎を食べられるシーズンの始まりは5月中旬から10月中旬ですよね。味は、時期によって柔らかく香り高いものから、脂がのったものまで、味の変化を楽しめますね。今後も振草川のおいしい鮎、美しい振草川での川遊び、今からとても楽しみです。ぜひこれからも「振草川の鮎」の知名度を上げるためご協力いただきたいと思います。本日はありがとうございました。