文化 文化財さんぽ(BUNKAZAI SANPO)Vol.43

■国の特別天然記念物ニホンカモシカ
市の西側に広がる鈴鹿山脈は、三重県内で「カモシカ保護地域」に指定されており、水沢地区の山間部にはニホンカモシカが生息していると考えられています。
ニホンカモシカは、日本だけに生息する貴重な動物で、オス・メスともに短い2本の角が生(は)えています。山の岩場や森の急斜面などで暮らし、常緑広葉樹の葉や樹皮などを好んで食べ、同じ場所に排泄する「ため糞(くそ)」や、木に角をこすりつけ表面の皮膚をはがす「角研(と)ぎ」の習性があります。名前から「シカ」の仲間と思われがちですが「ウシ科」に属しています。
近年、鈴鹿山脈ではニホンカモシカの目撃情報が極端に少なくなりました。原因の一つとして、餌となる好みの植物の減少が考えられます。
ニホンカモシカは皆で守らなければならない特別な存在です。もし山間部で見かけたら、静かに見守ってあげてください。

問合せ:文化課
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