- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県桑名市
- 広報紙名 : 広報くわな 令和7年11月1日号
今月のテーマ:文化
今回は桑名藩の菩提寺である照源寺にお伺いしました。こちらには『松平定綱及一統之墓所』があります。境内には、桑名藩5代目藩主松平定綱や老中松平定信のお墓など、桑名藩主やその妻子たちのお墓がいくつも建てられています。
これから国史跡の指定に向けて発掘調査が開始されるということで、住職の井上さんからお話を伺いました。
立派な楼門をくぐり、本堂左手の階段を上ると、松平家のお墓がありました。定綱のお墓は、さすが桑名藩主というべき、大変立派な造りをしています。両隣には、少し小さな二つのお墓がありましたので、お伺いすると、殉職した二人の家臣のお墓だそうです。今もなお主君を守っておられるのですね。
少し先には、大河ドラマ『べらぼう』に登場する定信のお墓がありました。定信の遺骨は東京の霊巌寺に納められているそうですが、照源寺には遺髪が納められているとのこと。定信のお墓は、元々桑名城が見える位置に建てられているとの話を伺い、定信は、亡き後も、桑名城や城下町を見ていたかったのかもしれないと、思いを馳せました。残念ながら今は、駅前のビル群によって、桑名城跡を見ることはできなくなっています。
今回の発掘調査は、令和9年まで実施予定とのこと。調査の結果、国史跡に指定されると、桑名市としては初めて、ということになりますので大変楽しみです。
桑名には先人が残してくれた素晴らしい遺産がたくさんあります。歴史や文化を大切に、さらに磨き上げながら、次の世代にバトンタッチしていきたいと思います。
※スマートフォンでAR動画のQRコード(本紙PDF版29ページ参照)を読み込んでから写真にかざしてください。
