くらし まちを愛し、まちを元気に ナバリスト22

劇団ふたり 角田勝(すみたまさる)さん・久子(ひさこ)さん夫妻
伊賀まちかど博物館「はなびし庵」(中町)で、安本亀八作の夫婦坐像(ざぞう)など、先祖伝来の品々を展示。奥座敷で上演される名張の歴史や文化を織り込んだ「歴史影絵」は、夫婦の掛け合いも含めて観光客などに人気だ。そんな「劇団ふたり」は、名張ユネスコ協会から「なばりのたからもの」にも認定されている。

■夫婦やから続けられたし、何より皆さんの支えがあってこそ
「はなびし庵歴史影絵劇場、はじまり、はじまり〜」。上演の前口上と、拍子木を打つのが夫の役割。影絵を作ったり、人形を操ったり、明かりを当てたりするのが、妻の私の役割です。なんや、「劇団ひとり」やんかと思われるかもしれませんけど、演出に関して率直な意見をくれますし、何より夫の人脈と人を巻き込む力は、すごいんですわ。
これまで手掛けたのは25作ほど。郷土史家さんに脚本を書いてもろたり、高校生にナレーションや効果音を付けてもろたり。流ちょうな名張弁でセリフを入れてくれた近所の人もいます。影絵の舞台づくりも、大工さんや電気屋さんが一緒になって考えてくれましたからね。あれっ、こうやって振り返ると、やっぱり、地域の皆さんのおかげですわね。名張は、誰かが動くと、誰かが手を貸してくれるまち。ほんまに、感謝しかありません。
影絵づくりは、何の経験もないところからのスタート。毎回が試行錯誤の連続です。それだけに、作品ができあがった時のうれしさはひとしお。もう、「お産」と一緒ですわ。ある日、童謡「ふるさと」を描いた影絵を見て、目いっぱいに涙を浮かべるお年寄りがいてはって…。光と動きで、見る人の想像力をかき立てる影絵って、やっぱりすごいなぁって。今の一押しは、集大成となる高吉さんの物語。観光客はもちろん、名張の殿様のお話なんで、市民の皆さんにこそ見てもらいたいんです。
夫婦でケンカも、ようしますけど、一人やったら、21年も続いてません。これからも「劇団ふたり」で名張の物語を紡いでいきたいと思っています。