文化 御浜町文化財だより Vol.5

■神木のイヌマキ
平成14年度に三重県天然記念物指定の文化財となりました。イヌマキ種では本州で一番ですが、日本国内では二番目に大きな木と思われます。胸高周り約5.8メートル、高さ約20メートル、樹齢推定は600年~700年といわれています。
この場所の所有者の方の話では、南北朝時代に定住した先祖が植えた木と聞きました。
織田信長や徳川家康の時代の頃から全国的に鷹(たか)狩りが盛んとなり、儀式化され、鷹(たか)狩り図の奉納となって、この地方にも広がっていました。ここにあった「狩かけの宮」に、この絵鷹(えたか)が祀(まつ)られていましたが、寺院もなくなり、所有者が継がれているそうです。
平成20年代には、みかん畑に囲まれていて、神木地区の人々はこのイヌマキを地域活性化のために保存運動を始め、平成22年にイヌマキ保存会を結成し、毎年「イヌマキ祭り」を行ってきました。ソーラン踊りや太鼓、懐かしの歌謡や児童の合唱、また出店もあり、ふるまいの豚汁や茶がゆ、コーヒーなど、平成26年頃には最高に盛り上がりましたが、残念ながら高齢化や人口減少などにより、令和2年をもって終了となりました。惜しまれる活動でした。

文:御浜町文化財調査委員 清水 鎮一