くらし 【特集】津波による犠牲者ゼロを目指して 津波避難タワー完成

◆津波避難タワーが完成
鵜殿地区の2か所で整備を進めていた津波避難タワーが完成し、9月18日、2組津波避難タワーで竣工式が執り行われました。
当地域は、南海トラフ地震の発生が懸念されており、町内全域で震度6弱以上の揺れが予測され、地震発生から約5分で津波が到達し、最大11メートルの津波が想定されています。
今回の津波避難タワーは、津波による犠牲者ゼロを目指して建設されたものです。
竣工式では、はじめに西田町長のあいさつがあり、続いて建設にご尽力いただいた事業者に、西田町長から感謝状が贈呈されました。その後、県防災対策部の田中(たなか)部長、萩野(はぎの)議長から祝辞をいただき、最後にテープカットと鍵の引き渡しが行われ、参加者一同で完成の喜びを分かち合いました。

◆1・2組津波避難タワー概要
1組津波避難タワーは、海抜約4.2mの平島交差点近く、2組津波避難タワーは、海抜約3.6mの鵜殿港と町役場の中間に位置する住宅密集地に建設されています。
どちらの津波避難タワーも、2階部分に屋内の避難スペースを備え、収納式畳ベッドや更衣室、多目的簡易トイレ、蓄電式コンセントなどが完備されています。
また、夜間や悪天候にも対応できる照明設備、非常用備蓄や地域住民の非常用品が備蓄できるスペースも確保されています。

◇1・2組津波避難タワー概要

◆鵜殿区 大谷 勉(おおたに つとむ)1組組長
このたび、地域のみなさんの長年の願いであった津波避難タワーが完成し、大変心強く感じています。特に1組は海のすぐそばなので、一時避難ができる場所が完成したことは安心につながります。「自分たちの命は自分たちで守る」という意識を高め、日ごろから備えることが大切だと思います。この津波避難タワーが、住民の安全と安心を守る拠点として、地域の防災意識をより一層高めるきっかけになることを願っています。

◆鵜殿区 浜田 新一(はまだ しんいち)2組組長
長年の希望であった津波避難タワーが完成し、感慨深いものがあります。2組の津波避難タワーのまわりには、高齢者の方が多く住んでいるので、近くに津波避難タワーができたことは心強いです。また、スロープの傾斜がゆるく、階段の段差も低いため、高齢者の方や車いすの方でも避難しやすくなっています。災害はいつ起こるかわかりません。日ごろから避難する準備や避難経路を確認し、いざというときに落ち着いて行動できるように心がけてほしいです。