文化 アートコラム最終回に寄せて

■すべての人に美術・芸術にふれてほしい
これまで「アートコラム」をご愛読いただき、ありがとうございました。
思い出せば、執筆が始まったのは、平成29年に守山市との間で締結した包括連携協定がきっかけでした。日常の中にアンテナを張ってコラムのネタ探しをする執筆は、大変な時もありましたが、普段の学芸員業務では気付けないことに気付くことができました。
学芸員が著名な美術品を語るのはもちろん誇らしいことですが、私たちは、芸術美術に造形の深い愛好家ばかりではなく、ファミリー層や子どもたちにも幅広く美術に親しんでもらえることが佐川美術館のスタイルであり使命だと思っています。
現在は全館のメンテナンスで長期休館をしていますが、再開後も幅広い人たちにとって魅力的な企画展や小学生の芸術鑑賞教室、生涯学習支援講座「美学(みがく)」、「守山市民の日」を展開していくつもりです。
読者の皆さまも、佐川美術館の再開を楽しみにしていてください。

佐川美術館 勤務10年目
学芸員 藤井康憲(ふじいやすのり)さん(40歳)
専門:日本古美術