健康 知っとこうか!公立甲賀病院

◆第41回 人工透析ってどんな治療?
腎臓内科部長 武田 尚子(たけだ なおこ)

慢性腎臓病などが進行し、腎臓の機能が低下して老廃物や余分な水分が体から取り除けなくなったとき、その働きを人工的に補うのが人工透析です。人工透析には血液透析と腹膜透析の2つの方法があります。

Q 血液透析ってどんな治療?
血液透析は主に医療機関で行います。腕に針を刺して血液を取り出し、機械で老廃物を除去して体に戻す治療です。一般的に週3回、1回4-5時間かけて行います。定期的な通院が必要ですが、専門の医療スタッフが管理するため安心です。

Q 腹膜透析ってどんな治療?
腹膜透析は主に自宅で行います。手術でお腹に入れたチューブから透析液を注入し、お腹の中の膜を使って老廃物などを取り除きます。数時間後に排液し新しい透析液と交換します。この作業を毎日数回、ご自身やご家族が行います。夜間に専用の機械を使って自動で行う方法もあります。通院回数が少なく、自宅で治療ができるのが特徴ですが、毎日の自己管理が重要です。

Q 自分に向いている治療を見つけるために
人工透析は長く付き合っていく治療です。治療を選択するときには、お仕事や趣味、ご家族との時間など、ご自身の価値観を医療者にお伝えください。患者さんと医療者がそれぞれの知識と経験を基に話し合い、一番納得できる最善の治療を一緒に見つけていきたいと考えています。不安なこと、疑問に思うことがあればどんなことでも遠慮なくお話しください。

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