- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県甲賀市
- 広報紙名 : 広報こうか 2025年11月1日号
◆第44回 ほくろは癌(がん)になるの?
皮膚科部長 山本 文平(やまもと ぶんぺい)
「ほくろの癌が怖い」と聞いたことはありませんか?
悪性黒色腫という(通称ほくろの癌)は悪性度が高く、皮膚がんの中で最も注意が必要です。
Q.ほくろの癌はどこから出てくるの?
基本的にはほくろがそのまま癌になるのではなく、皮膚の中の「メラノサイト」という日焼けの際に色を作っている細胞が癌化すると言われています。普通のほくろが癌になることは基本的にはなく、「ほくろに見える癌」ということになります。
珍しいタイプとして、長径10cmを超える「巨大なほくろ」からは癌が出現することがあります。
また、(1)異型母斑(いけいぼはん)、(2)スピッツ母斑(ぼはん)という特殊なほくろは癌になる場合があります。
Q.早期発見のコツはありますか?
悪性黒色腫の正確な診断はとても難しく、専門的な検査でも診断ができないことが多々あります。ただ、「あやしい」と疑いをもっていくことは可能です。(1)直径6mmを超えるもの、(2)対称性のない不整な形、(3)色むらがあるもの、(4)急激に大きくなったり、形や色が変化するもの、(5)ふちがきれいでなく、ギザギザしていたり、不明瞭であったりするもの。このような場合に悪性を疑っていきます。「均一でなくムラの多い」場合、疑いを持って早めに皮膚科を受診しましょう。
・リスクあり…非整形で色ムラがある
・リスク少・・きれいな楕円形で色ムラなし
※詳細は本紙をご覧ください。
問合せ:公立甲賀病院 地域医療支援病院 地域がん診療連携拠点病院 滋賀医科大学地域医療教育研究拠点
【電話】62-0234【FAX】63-0588
