くらし 人推協だよりほっと・あい第236号

■「生活の中の人権」(マイクロ・アグレッション「自覚なき差別」について)
前回は、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み・常識・当たり前・偏見)について報告してきましたが、マイクロ・アグレッションは、無意識の偏見や思い込み(アンコンシャス・バイアス)が言葉や態度に現れ、否定的なメッセージとなって伝わり意図せず誰かを傷つけてしまうことをいいます。「micro(マイクロ)」は「小さい」、「aggression(アグレッション)」は「他者への攻撃」を意味するように、多くは日常の中の些細な言動であり「自覚なき差別」ともいわれています。
マイクロ・アグレッションは「差別」の一種ですが、発言した本人には悪意があるわけではなく否定的な言動をしているという意識はありません。そのため、その言動を注意しても「そんなつもりはなかった」「それぐらいのこと」と理解されなかったり、反発を招くことも少なくありません。
一見、褒めているつもりだったり、何気なく聞き流してしまうような言葉です。
しかし、その根底を探ってみると、これらの言葉には相手を軽く扱ったりきめつけるような隠されたメッセージが潜んでいることがあります。

▽マイクロアグレッション
特定の属性を持つ人に対して、無意識の偏見や固定観念に基づき、意図せず相手を傷つけたり不快にさせたりする言動のことです。悪意がない場合が多く、発言した側は差別と自覚していないことが特徴です。

皆さんも、家庭の食事や団らんの時間に、家族を傷つけたり、隠されたメッセージを子どもたちや若い社員に刷り込んでいることはありませんか?
私は、善人だから差別はしない。したがって、人権教育なんて関係ないと言う人々こそ、自己の無意識の中に潜んでいる差別感を考えてほしいと願っています。

問合せ:
愛荘町人権教育推進協議会
(事務局)教育委員会生涯学習課【電話】0749-42-8015【FAX】0749-42-8014