くらし 《特集》新たな交通サービス 「たなモビ」ただいま実験中!(3)

■〔学〕同志社大学〔産〕日産自動車x〔官〕京田辺市で描く交通の未来
令和6年7月、本市・同志社大学・日産自動車(株)の3者が結んだ協定に基づき、モビリティの革新とゼロカーボン社会の実現に向けた取り組みを進めています。

◇地域交通について
地域のモビリティ課題の解決を目指し、オンデマンド交通や将来的な自動運転の実装を含めた地域交通の在り方を共同で検討しています。
高齢化社会では、免許返納者の増加により路線バス需用が高まる一方、運転士不足の課題を抱えています。その課題解決のため、インフラ協調型自動運転システムの検討や、バス路線とオンデマンド交通を組み合わせることで、公共交通を維持することを目指しています。
また、同志社大学との連携では、キャンパスと周辺地域の活性化を図るとともに、将来的な自動運転車両の導入を目指し、持続可能な交通モデルの構築を追求しています。

◇エネルギーマネジメントについて
電気自動車(EV)を「走る蓄電池」として最大限に活用することを目指しています。具体的には、EVのバッテリーを電力網と統合するV2G(※)技術や、同志社大学が持つカーボンリサイクル技術を連携させ、京田辺キャンパスのカーボンニュートラル化に向けたエネルギーマネジメントシステムを共同で検討・構築しています。これにより、平常時のCO2が削減できるだけでなく、長期停電などの災害発生時にもEVを非常用電源として活用することで、大学運営の継続性が強化されます。また、公用車のEV化を促進し、市民の環境意識や防災意識の向上にもつなげていきます。
※V2G…Vehicle to Gridの略で、電気自動車と電力系統を双方向につなぐ技術

■3者+自動車販売会社~停電時にはEVが避難所の非常用電源に~
前述の3者協定の枠組みをベースに、市内に販売店舗を持つ京都日産自動車(株)を加えた4者が、昨年10月3日に連携協定を結びました。
今後、同協定に基づき、市と同志社大学は、公用車の電動化を促進するとともに、EVの「走る蓄電池」としての活用を通じて、市民の環境・防災意識向上を目指します。11月に開いた同志社クローバー祭では、日産サクラの車両を展示したほか、来場者にEVの特徴をクイズ形式で紹介することで、脱炭素や災害への備えに寄与するEVの理解促進を図りました。
また、災害時に停電が発生した際、京都日産自動車の販売店舗に配備しているEVを無償で借り受け、避難所などの非常用電源として活用します。

・EVとケーブルで接続した外部給電器(V2L)が電源となり、コンセントから家電製品などの電力を得ることができます。市役所玄関前ではデモンストレーションが行われました。
・同志社クローバー祭でもPR…11月に開かれた同志社クローバー祭に日産ブースを出展。EVの電気を使ってエアー抽選機を稼働させました。

問合せ先:安心まちづくり室
【電話】64-1307

■自動運転の今と未来の姿
令和6年12月、市・府は同志社山手や多々羅地域の一般道で、EVバスの自動運転の実証運行を行いました。一般客を乗せた路線バスでは府内初の試みです。運転手が乗車して、路上駐車の回避や交差点での速やかな右折など緊急時に限り手動に切り替える「レベル2」で実施。車載カメラやセンサー、レーダーなどで人や障害物、信号を認識して、安全に走行しました。

◇日産は横浜で自動運転を実験
日産自動車(株)は、昨年11月末から2カ月間、横浜市内で自動運転モビリティサービスの実証実験を行っています。緊急時に備えてセーフティドライバーが乗車する「レベル2」で行い、一般モニター約300人が参加。乗客定員3人で、最大5台が同時に実験エリア内を走行しています。参加者は、スマートフォンのアプリで車両を呼び、エリア内に設定された26地点で自由に乗降できます。
同実験を通じて得られた経験を生かし、今後、本市のニーズに沿ったモビリティサービスを展開する予定です。