スポーツ 《特集》世界が集い、風を切り裂く ツアー・オブ・ジャパンJPF京都ステージ(3)

■〔Interview〕京田辺市出身の選手
愛三工業レーシングチーム所属
岡本隼選手(29)
趣味は車で、ドライブはもちろん、洗車や簡単な整備をすることも好きです。
また、最近では博物館や科学館巡りを楽しんでいます。
主な戦績:
・2022年 ツールド台湾 第1ステージ 優勝
・2023年 ツアー・オブ・ジャパン 東京ステージ 2位
・2024年 ツールド熊野 第3ステージ 優勝

《ロードレースを日本でもっとメジャーなスポーツにしたい》
京都ステージへの出場経験が豊富な岡本選手は、本市出身のプロロードレーサーです。今大会でも出場が期待されている岡本選手に話を伺いました。

◇ロードレースに興味を持ったきっかけは
ロードレーサーの叔父の影響で、小学校高学年ごろからレーサーになることに憧れを抱いていました。自転車部がある大学に進学して部活に励んでいたところ、大学3年生の時に愛三工業レーシングチームのチームマネージャーに「アジアツアーで戦わないか」と声を掛けていただきました。世界で戦うことを夢見ていたので、すぐに入団を決意しました。

◇ロードレースの魅力は
スピードや集団の迫力も魅力ですが、チームで協力しながら勝利を目指す点が、ロードレースの醍醐味だと感じています。これまで数々の大会で優勝してきましたが、チームの協力なしでは一つの栄冠も手にできなかったと思っています。

◇京田辺市内での練習場所は
木津川サイクリングロードや京都ステージの山岳コースでトレーニングを積んでいます。サイクリングロードは、信号がなく車道の下をくぐれる構造になっているので、雄大な景色を楽しみながら快適に走りを堪能できます。また、サイクリストやランナーとすれ違った際に、会釈してくださる方も多くて、とても雰囲気の良いロードです。

◇京都ステージの印象は
TOJ初日の堺ステージは、個人ショートタイムトライアルなので、2日目の京都ステージがチーム戦の初日となります。そのため、全員がフレッシュな状態でスタートを切ります。上りに強い選手、独走力のある選手、私も含めスプリントの強い選手など、いろんな脚質の選手にチャンスがあるステージなので、厳しいレースになることが予想されます。また、下り坂が長いので、技術や集団内での位置取り、コントロールが勝敗を左右します。そのため、総合的な能力が求められるコースだと思います。

◇これまでのレースで印象に残っていることは
2021年のTOJ東京ステージでは、序盤は逃げに乗っていたのですが、自らの甘い考えで逃げからドロップ(離脱)してしまったことを今でも後悔しています。それ以来、レースの展開で迷いが生じても、悔いが残らない選択を心掛けています。

◇市民の皆さんにメッセージ
毎年、会場や沿道で多くの方々が応援してくれるので、とても感謝しています。自分の生まれた地で国際的なレースを走れることがとても幸せです。昨年より良い結果を残せるよう頑張ることはもちろん、多くの人にロードレースの魅力を伝えたいです。日本人だけで構成されている本チームが、TOJのような国際大会で活躍することで、日本でのロードレースファンを増やし、もっともっとメジャーなスポーツに進化させたいです。