- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京田辺市
- 広報紙名 : ほっと京たなべ 令和7年6月号(No.949)
ハロー!CIR(国際交流員)のシャベズ・莉愛(りあ)(27)です。
私の母国アメリカの文化・習慣について毎月連載しています。
『4月29・30日、大阪・関西万博で市観光協会と共に京田辺市をPRしてきました。空き時間には大屋根リングを回ったほか、スペイン・フィリピン・ベトナム・マレーシアのパビリオンを観賞しました。特にフィリピンは親戚の出身地なので一番印象深かったです。イタリアのジェラートとピザも食べて気分最高でした。』
■シリーズ(41)留学
◇留学習慣
外国を訪れ文化や言語を学ぶことは、国際的な視野を広げることはもちろん、世界平和を促進する手段の一つとされています。今号では、アメリカから海外へ留学する学生、アメリカに留学する学生、そして私自身の留学体験について紹介します。
◇外国に留学するアメリカ人
アメリカでは中学・高校時代よりも大学在学中に留学することが多く、大学生の約1割弱が留学を経験しています。人気の留学先のトップ3は、イタリア(15%)・イギリス(13%)・スペイン(12%)で日本は6位(3%)です。
留学期間は、夏休み中の約3カ月や短期間留学プログラムに参加する学生が5割を超えていますが、中には、長期間留学するケースもあります。アメリカの高校・大学では留学しやすい環境が整っており、プログラムによっては卒業を延長せずに1年間ほど留学することもできます。例えば私が高校留学した時は、単位制度のおかげで通常通り高校を卒業できました。また、学校・NGO・政府からのさまざまな奨学金があり、自己負担なしで留学できる場合もあります。
◇アメリカに留学する外国人
世界で最も留学生を受け入れている国はアメリカです。大学だけでなく、高校に留学する学生も多く、私の地元の高校でも毎年1・2人の留学生を受け入れていました。アメリカの大学に留学する海外の学生は112万人以上おり、特に多い出身国はインド(29%)・中国(25%)・韓国(4%)です。日本人の留学先としてはアメリカが最も人気ですが、アメリカでの日本人留学生の割合はわずか1.2%です。
また、アメリカで「留学(study abroad)」とは、最長1年間のプログラムに参加し、海外の学校で単位を取得した後に帰国して自国の学校で卒業することを指します。海外の大学に入学し、そこで卒業する場合は「留学」とは呼ばず、その学生は「国際学生(international student)」として分類されます。そのため、日本の大学で学んで卒業する外国人学生を「留学生」と呼ぶことは、違和感がありました。
◇私の留学体験
私はこれまで日本に2回留学しています。1回目は高校2年生の時で、ロータリー青少年交換留学として、愛知県犬山市で1年間留学しました。アメリカ人の多くはヨーロッパや南米に留学することが一般的ですが、私は英語とは異なる言語を学びたいと思い、日本で勉強することに挑戦しました。来日当初は挨拶や簡単な自己紹介しかできず、日本の高校に通いながら日本語を学びました。その間、ホストファミリーが文化を教えてくれたり、さまざまな場所へ旅行に連れて行ってくれたりして、とても感謝しています。高校時代に留学して本当に良かったと感じています。自立心を育む素晴らしい経験になったほか、大学生活の準備にもなったので、日本の高校生には、ぜひ留学にチャレンジしてほしいです。
卒業後に進学した大学では、中国語と日本語を同時に学び始めましたが、留学のおかげで日本語の授業が簡単に感じたため、日本語の集中講座を受けたいと思うようになりました。そして、立命館大学の1学期間の集中日本語講座プログラムに参加するため、京都市内のシェアハウスに住みながら、立命館大学衣笠キャンパスで勉強しました。この時期にも、元ホストファミリーや高校時代にできた友人に会いに何度か愛知県を訪れました。この2つの留学経験を通して、日本だけではなく、さまざまな国の友人ができました。また、国際感覚を養うことの重要性を深く理解することができ、日本で国際交流員として働くことを目指すきっかけにもなりました。
問合せ先:市民参画課
【電話】64-1314