- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府大阪市港区
- 広報紙名 : 広報みなと 令和7年6月号
■近代大阪の海浜リゾートの先駆!「天保山遊園」を作った男・野口茂平(のぐちもへい)
明治21年(1888)堺筋の薬種商「野口立志堂」主人の野口茂平が天保山砲台跡に「天保山遊園」を開園しました。病気になって薬を処方されるのではなくて、それ以前の健康作りが大切と考えて、海水浴、海水温泉、保養所、魚釣場などを兼ねた複合リゾートでした。のちの「市岡パラダイス」「築港大潮湯」「海遊館」などに繋がる近代大阪の海浜リゾートの先駆けと評価されていますが遊園地自体は明治30年(1897)に築港工事の開始で閉鎖されました。茂平は大阪市議員としても活躍し、衣装デザイナーのワダ・エミさん(本名:野口恵美子さん)は曾孫にあたります。(1985年、黒澤明監督作品「乱」にてアカデミー賞衣裳デザイン賞受賞)
監修:陸奥賢さん 観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者