- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府高槻市
- 広報紙名 : 広報たかつき(たかつきDAYS) 令和7年2月号 No.1443
■育休パパのホンネDE座談会
育休取得経験のある男性3人に集まってもらい、座談会を開催。育休の経験を語ってもらいました。
◆座談会に参加してくれたパパ
Aさん:中1、小5、小3の父。第2子が1歳を迎えた10年前に、10カ月間の育休を取得。当時では珍しい管理職での育休取得を経験
Bさん:昨年に第1子が誕生。産後3カ月から5カ月間育休を取得。今は職場復帰し、仕事と子育ての両立に奮闘中
Cさん:2歳と0歳の子育て中。第1子で2年間の育休を取得後、昨年秋に第2子が誕生し、現在は夫婦で育休中
◆育休のきっかけはさまざま
▽育休で感じたことをお聞かせください。まず初めに育休取得のきっかけは?
Aさん:2人目の産後に妻が2カ月入院したことで、仕事と家庭のバランスを考え直すようになったのがきっかけです。もともと母親の役割をやってみたいと思っていたこともあり2人目が1歳を迎えたタイミングで、10カ月間育休を取りました。
Bさん:私が育った環境は「男は働き、女は家庭」のような考えがどちらかと言えば強い方でした。でも、男性でも育児をしてもいいはずだという考えがあったのと、両親の後押しもあり、産後すぐの赤ちゃんの成長を毎日見られるのは今しかないと思って取得しました。
Cさん:うちは、育児休業給付金を計算してみると、給付金は妻の方が少なくて、妻が働いたら僕より毎月の給料が多いという、事情があって。それなら、妻がメインで働いて僕が育児をやる方が、経済的にいいのかなとなりました。1人目のときに先に妻が10カ月くらいで仕事に復帰。後は、僕が育休を継続して計2年間取りました。
▽育休を取ると言ったときの職場の反応は?
Cさん:男性が多い職場なのでどんな反応が返ってくるのか不安はありましたね。でも温かく受け入れてくれて。復帰するときも、事前の面談で突発的な業務が少ないチームに配置するからと言ってもらえてありがたかったですね。
Aさん:当時すでに管理職で、取り組むべき課題もある中、自分が取っていいものか悩みました。でも思っていた以上に応援してもらい、感謝しています。育休をきっかけに、休みが取りやすい職場づくりや部下の家庭環境も考えるようになりました。
Bさん:職場で男性育休を取った前例がなく、受け入れてもらえるか不安でした。でも皆さん「ええやん」って言ってくれて。上司が「何カ月とるの?」とすぐ相談に乗ってくれたのはうれしかったです。
▽経済的な不安はなかったですか?
Bさん:私は、夫婦共にフルタイムで働いていて、育児休業給付金などで休業前の8割の手取り収入はありました。経済的な不安は、ほぼなかったです。
Aさん:私は収入が思った以上に減りました。第2子が1歳になってから取得したので、給付の対象外だったんです。後悔はしていないですが、取得する時期は重要だなと学びました。
◆仕事と家庭が共存するように
▽育休中の思い出や気付きは?
Bさん:初めて寝返りした瞬間が見れたのはうれしかったですね。
Cさん:ママたちって子育て情報に敏感じゃないですか。でも僕は、どんなに家事育児をやっても、その習慣だけは芽生えなくて。なので、今は子育てアプリから自動的に通知が届くように工夫しています。
Aさん:私は育休で価値観が本当に変わりました。おそらく、男性の場合、仕事と家庭とを切り離して考えている人が多いと思うんです。私も以前はそうだったんですが、育休を経た今では明確な境目がなくなり、自分の中で仕事と家庭が共存している感じがします。
Bさん:仕事に家庭を持ち込んだらアカンみたいな感覚ありますよね。
Aさん:そうそう。その発想が男性的なんだなと気が付いて、考え方が柔軟になりました。
◆経験して子育ての大変さを理解
▽育休でしんどかったことは?
Bさん:取得して2カ月くらいまでは正直働いてる方が楽だと思いました。睡眠不足で日中ぼんやりする頭で赤ちゃんのお世話をし続けるうちに精神的に落ち込んでくるとか…。育休を取って経験して、本当の意味で子育ての大変さを理解したと思います。
Aさん:1人目のお弁当を作って送り迎えして、2人目のお世話をして…。想像より時間がなかったですね。でも毎日やっている内に慣れて、普通になりました。
Cさん:妻が職場復帰してからの1人での子育てが本当に大変で、妻が早く帰ってこないかなと毎日思いました。世の中の1人で子育てする人たちの大変さを知りましたね。
◆2人でやるのがちょうどいい
▽子育ては2人でするのと1人では違いますか?
Cさん:全く違いますね。1人のときは、子どもに何かあったら全て自分の責任という緊張感があって。夫婦で子どもを見るときは倍以上の心の余裕を感じます。
Bさん:2人いれば相談ができますもんね。
Cさん:そうなんですよ。結論が出なくてもすぐ気持ちを共有できるだけで違いますよね。
Bさん:育休を経験してみて、育児は2人でやるくらいがちょうどいいよねと妻と話しています。特に産後すぐの子育ては、1人ではやれるもんじゃない。どちらが主とかではなく、夫婦一緒にやるものだと改めて実感しました。
Cさん:分かります。到底1人ではできないんだってことを世の中のお父さんに知ってもらいたいですね。