くらし 火災予防特集 そのひと手間で 火の用心(2)

■安心のためにその“ひと手間”
◆警報音や音声で逃げ遅れを防ぐ 住宅用火災警報器
住宅火災による死者の半数以上を占める逃げ遅れを防ぐには、火災で発生する煙や熱を感知して知らせてくれる「住宅用火災警報器」が有効です。枚方寝屋川消防組合火災予防条例では全ての住宅(自動火災報知器・スプリンクラー設備がある場合を除く)で設置が義務付けられていますが、平成23年6月1日の施行以前に建築された住宅では未設置の場合も。電気工事不要で誰でも設置できるため、自宅の全ての寝室や、寝室につながる階段などに設置されているか確認してみましょう。

◇警報器で早期発見できた事例
・鍋の火を消し忘れて入浴。発火後すぐに警報器が作動したことでキッチンに駆け付け消火。鍋が焼けただけにとどまった。
・電気ストーブをつけたまま就寝。ストーブが転倒して木製棚と衣類に着火したが、警報音で目覚め初期消火に成功した。

◇共同購入で購入の手間を減らそう!
自治会や老人会、ご近所単位で共同購入することで、比較的安価に購入できたり、送料をひとまとめにできたりするメリットが。共同購入に関する相談は予防指導課へ。

◇設置から10年が交換の目安 火災警報器の点検方法
音声や警報音が流れればOK
「ボタンを押す」または「ひもを引っ張る」

住宅用火災警報器設置維持管理PRキャラクター 枚寝カンチくん

◆地震発生後の自宅を守る感震ブレーカー
感震ブレーカーを知っていますか?阪神淡路大震災や東日本大震災では、地震による停電が復旧した時に、揺れで転倒したままの電気器具や転倒した家具で傷つき断線したコードから発火する通電火災が多発しました。停電復旧時の自動的な通電を遮断する感震ブレーカ―で火災を防ぎましょう。

「感震ブレーカーはまだまだ知らない人も多いんだって!」

◇4つのタイプから自分や家族に合った選択を!
[電気工事が必要だが、家全体のブレーカーを落とすことができる]
・分電盤タイプ(内蔵型) 分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、ブレーカーを落として電気を遮断
・分電盤タイプ(後付型) 分電盤に感震機能を外付け。漏電ブレーカー設置済みのみ設置可能

[電気工事不要な物もあり比較的安価で、電気ストーブなどの通電火災の原因となりそうなものだけを遮断]
・コンセントタイプ コンセント内蔵のセンサーが揺れを感知し、電気を遮断

[適正に設置する必要があるが、比較的安価で簡単に取り付けられる]
・簡易タイプ ばねの作動や重りの落下でブレーカーを落として電気を遮断

■住宅火災から命を守る10のポイント
◆4つの習慣
・寝たばこは絶対にしない、させない
・コンロを使うときは火のそばを離れない
・ストーブの周りに燃えやすいものを置かない
・コンセントはほこりを清掃し不必要なプラグは抜く

◆6つの対策
・出火防止 安全装置付きのストーブやコンロなどを使う
・早期感知 住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する
・早期避難 高齢者や体が不自由な人は避難経路と避難方法を常に確保しておく
・初期消火 消火器などを設置して使い方を確認しておく
・延焼拡大防止 部屋を整理整頓し、寝具・衣類・カーテンは防炎品を使う
・地域の助け合い 防火防災訓練への参加や戸別訪問などで地域ぐるみの防火対策を行う

「その“ひと手間”を惜しまず自分自身や大事な人の命を守りましょう!」

■火災警報器を設置し逃げ遅れによる死亡を防ぎましょう
市内で火災により亡くなる人は増えており、約8割は65歳以上の高齢者です。住宅用火災警報器が未設置あるいは点検漏れで作動せずに逃げ遅れた事例が多く、今年度、本消防組合でも全職員で火災の多い地域や住宅用火災警報器の設置率が低い地域で重点的に啓発訪問しました。その中で「必要性は理解しているが、購入・設置方法や設置場所が分からない」という声もありました。もし、そのような悩みがあれば、お気軽に予防指導課(【電話】852・9912)へご相談ください。

枚方寝屋川消防組合
予防部次長
中西 正博

■年末の大掃除に合わせて防火対策の見直しを
キッチンのコンロや換気扇の油汚れ、ストーブ周辺に置かれた可燃物、ほこりがたまったコンセントなど、火災の原因となるところの清掃もお願いします。ちょっとした“ひと手間”で火災を防ぐことができるので、ぜひ年末の大掃除に合わせて防火対策をお願いします。

■枚方寝屋川消防組合 公式YouTubeチャンネルもチェック
住宅防火の啓発のほか、窒息対応など日常生活で役立つものや救急隊への密着、通信指令室や救急車の内部など普段見ることができない場所の紹介も!

チャンネルはこちら
※二次元コードは本紙参照

住宅用火災警報器PR動画もぜひ見てね!
※二次元コードは本紙参照

問合せ:枚方寝屋川消防組合予防指導課
【電話】852・9912【FAX】852・9925