子育て 全ての子ども・若者が笑顔で健やかに成長できるまちへ 枚方市 子ども・若者総合計画(1)

令和5年に施行されたこども基本法に基づく市町村こども計画として、これまであった3つの計画を一体のものとし、今年3月に枚方市子ども・若者総合計画を策定しました。児童虐待やいじめ、待機児童問題、不登校件数の増加など、子どもや子育て家庭を取り巻く環境が厳しくなる中、全ての子ども・若者や子育てをしている誰もが生き生きと希望を持って暮らせるよう、市はさまざまな事業に取り組んでいます。今回は同計画の5つの施策目標に基づく取り組みの中から見守りや居場所づくりをキーワードに紹介します。

■子ども・若者総合計画ってなんだろう?
◆これまでの計画
◇待機児童の解消や子育てに関する相談支援、子どもの貧困対策などを推進
枚方市子ども・子育て支援事業計画
対象はおおむね18歳未満の子どもと子育て当事者など

◇主にひきこもりやニート、不登校状態における自立を支援
枚方市子ども・若者育成計画
対象はひきこもりなどの15歳~39歳の子ども・若者とその家族

◇ひとり親家庭などの子育て環境整備や経済的な安定を目指した支援
枚方市ひとり親家庭等自立促進計画
対象はひとり親家庭と寡婦

◆さまざまな対象を切れ目なく支援できるようこれまでの3つの計画を一体のものとして策定しました
▼総合計画・概要版はこちら
※二次元コードは本紙参照
対象は子ども・おおむね40歳未満の若者・子育て当事者など

◆計画の対象となる当事者から意見を聴きました
子ども・若者に関わる施策に子どもなどの意見を反映するため、小中学生や若者、子育て当事者から意見を募集したほか、未就学児やひきこもり当事者などに就学前施設や居場所支援事業の関係施設、市役所窓口などで直接意見を聴きました。

意見の一例:
・ボール遊びができる公園がほしい
・留守家庭児童会室を土曜日も開けてほしい
・いじめのいろいろな相談窓口を知りたい
・計画は文字が多いので読みやすくしてほしい

■見守りや居場所づくりってどんなことに取り組んでいるの?
◆5つの施策目標
(1)すべての子ども・若者の人権・最善の利益が尊重されるまちづくりの推進
対象:子どもの成長過程全般

◇総合型放課後事業
保護者の就労などで保育が必要な児童を預かる留守家庭児童会室、希望する児童が自主的に遊び学べる放課後オープンスクエアを実施。

(2)子どもを安心して生み、楽しく育てることができるとともに、子どもが健やかに成長できるまちづくりの推進
対象:子どもの誕生前~幼児期

◇就学前施設と小学校のネットワーク化の推進
子どもたちが小学校生活に円滑に移行できるように、保育所(園)・幼稚園などと小学校の職員同士の連携や未就学児と小学生の交流などの取り組みを推進。

(3)子どもの生きる力と個性を育むまちづくりの推進
対象:学童期・思春期

◇児童や生徒の心理的課題を解消
スクールカウンセラーや心の教室相談員を配置し、小中学校での児童・生徒や保護者の心理的課題の解決を支援。

◇学校外での学びの場 教育支援センター「ルポ」
不登校の児童・生徒を対象に、学校と家庭の中間的な「心の居場所」として、教育文化センター内に設置。自学自習などの個別活動と軽運動や調理実習などのグループ活動を通じて、自己肯定感や自己決定力を養い、子ども自身の可能性を広げる取り組みを実施しています。

◇スクールソーシャルワーカーの配置
いじめや不登校、虐待などをはじめ、小中学校で子どもたちの抱える悩みなどの解決に向け支援する専門職を配置。
※詳細は5ページ参照

◇子どもいきいき広場事業への支援
小学校で土曜を中心に児童が自然保護や文化活動などに地域の人と取り組み、自己肯定感や自己有用感を高める活動に補助金を交付。

(4)若者の社会性を育み、自立を支援するまちづくりの推進
対象:青年期

◇ひきこもり・ニート・不登校の子ども・若者の居場所づくり
ひきこもり等子ども・若者相談支援センターで、おおむね15歳~39歳のひきこもり・ニート・不登校などの子ども・若者やその家族などの相談に対応。さらに次のステップとして少人数での活動を通して社会とのつながりを築いていく居場所支援事業「ひらぽ」、家族支援事業「家族の会」を実施。

(5)子育てをしている誰もがいきいきと希望を持って暮らせるまちづくりの推進
対象:子育て当事者など

◇子ども食堂の支援
地域コミュニティや民間事業者など、さまざまな団体が取り組む「食事」を通じた居場所づくり事業に補助金を交付。
※詳細は4ページ参照