- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府枚方市
- 広報紙名 : 広報ひらかた 令和7年6月号 No.1342
■子どもも大人も心地よい居場所づくり 子ども食堂
地域のつながりが希薄化する中、同世代・異世代交流の場を提供する団体にお話を聞きました。
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※二次元コードは本紙参照
◆こども食堂えくぼ 髙松 皓己さん
◇笑顔で食事が楽しめる場所に
「えくぼ」の名前には笑顔(=え)があふれ食(=く)に関心を持ってもらえるコミュニティを地域での暮らし(=ぼ)に広げていきたいという思いを込めました。最近はさまざまな世代と交流できる場が少ないと感じています。そんな中、気軽に集まって楽しみながら食事ができる場を提供したくて始めました。魚が苦手な子には「これは何の魚?」と食材に興味を持てるようなクイズを出すなど、楽しんで食事ができる工夫をしています。残った料理はスタッフが食べるので、唐揚げなどの人気メニューは「少しは残して!」とひそかに思っていることもありますが、やはりたくさん食べてくれるとうれしいです。
◇大人にも笑顔と一息
言葉を発することが少ないお子さんが何度も「おかわり」と言った様子を見て、「久しぶりに声を聞いた」と喜んでくださったことがあります。また、忙しくてゆっくりご飯を食べることが難しい保護者の人も、ここではこどもたちと会話しながら笑顔で食事をしてくれています。そんな風にこどもと一緒に大人も笑顔になれる場所にしたいですね。
○参加者の声
子どもにとっての新しい居場所に
息子が私以外と外出できる場所を増やしたくて利用を始めました。スタッフさんは優しく料理もおいしいので息子はとても楽しみにしています。今ではヘルパーさんと2人でも来られるようになり、この場所があって本当に良かったと感じています。
■子どもたちの生活環境を整える福祉の専門職 スクールソーシャルワーカー
児童・生徒の悩みに教職員と共に向き合う2人にお話を聞きました。
□永田 絵里さん
スクールソーシャルワーカー5年目
資格など:社会福祉士、教員免許
子どもによって悩みの原因や寄り添い方はそれぞれ違う
学校ではまず、校門で登校を見守り遅刻してくる子がいれば付き添ったり、教室に入りづらい子がいれば話を聞いたりします。その後、悩みを抱えていそうな子がいないか教室を巡回します。休みがちな子がいたのですが、生活リズムの乱れが原因だったので、学校外で朝から活動できる場所を紹介し、徐々にリズムが整うと学校にも復帰できました。大切なのはその子に合った居場所づくり。それは学校内に限りません。長い目で考え、それぞれの抱える悩みに寄り添うよう心がけています。
□大橋 明日香さん
スクールソーシャルワーカー5年目
資格など:精神保健福祉士、公認心理師
子どもたちの気持ちを尊重しながら多様な機関とも連携
私たちは子どもたちの困りごとや悩みごとをひもとき、友だち関係、地域、学校、家庭などのそれぞれの環境に働きかけ、解決に向け取り組んでいます。学校内では先生以外にも子どもの心をケアするスクールカウンセラー、不登校支援員などと共にチーム学校として支援しているほか、必要に応じて医療機関や民生委員、放課後等デイサービスなどとも連携します。大切にしているのは「その子がどのように思い、どうしたいのか」。子どもたちの気持ちを第一に考えながら活動しています。
■全ての子ども・若者が笑顔になれるまちへ
この計画では、子ども・若者一人一人が大切にされ、自分らしく生き、笑顔で健やかに育ち、保護者が安心して子育てができるまちづくりを目指しています。その実現のため、今回ご紹介した方々や事業者、団体を含め、多くの人たちが取り組みを行っています。また、令和3年には、市や全ての大人の役割などを定めた「子どもを守る条例」を制定し、社会全体で子どもを見守る体制づくりを進めてきました。子ども・若者を取り巻く課題や、子育て支援のニーズが多様化・複雑化する中、これらの計画や条例を踏まえ、支援に取り組みます。
■当事者から意見を聴く仕組みづくりも
全ての子どもや若者、そして子育てをする人が笑顔になれるまちの実現には、当事者の意見を聴きながら、市の取り組みを考えていくことが重要です。この計画も、子どもや若者のみなさんのお声を聴き一緒に作ってきました。今後も皆さんの意見を市の取り組みに生かすため、事前に登録いただいた子どもや若者に意見を募る仕組みを作る予定です。詳細が決まれば広報ひらかたや市ホームページなどでお知らせしますので、皆さんのお声をぜひ聴かせてください。
子ども青少年政策課
係長 山際 麻里
問合せ:子ども青少年政策課
【電話】841・1375【FAX】843・2244