くらし [ハチオシ!]ご存じですか? 頼れる身近な相談相手 民生委員・児童委員(2)

■やりがいは?うれしいことは? 役員さんにインタビュー!
民生委員・児童委員としての具体的な活動内容や、その役割を通じて感じるやりがいや喜びについて、八尾市民生委員児童委員協議会の5人の役員の皆さんにお話を伺いました。

◇「ありがとう」の言葉が、何よりの励み。
山下さん(副会長)
委員歴:12年目
所属:上之島中学校区地区
八尾市に暮らして40年、地域への恩返しと考えて民生委員を引き受けました。いちばん大きな役割は、やはり見守り活動です。私の担当地域には、ひとり暮らしをしている高齢の人が多くおられます。最初に訪問した時には「何しに来てん」と言われたこともありました。それでも2度3度と訪ねるうちに、少しずつ心を開いて、話をしてくれるようになります。友愛訪問の際には「よう来てくれはりました」と喜んで迎えてくださると本当にうれしいですね。今後も民生委員を続けていくつもりですが、今年12月には一斉改選もあり、次の世代の人にもぜひこの役割を引き継いでいただきたいと思っています。

◇日頃から、お互いを気にかけ合える地域に。
小林さん(会長)
委員歴:24年目
所属:成法中学校区地区
地域の子育て世代の交流の場を守りたいという思いから、コロナ禍で休止していた子育て支援ひろば「はとぽっぽ」を2年前に再開しました。小学校との連携にも力を入れており、家庭科の授業や新1年生の給食と下校の見守りなどをお手伝いしています。何かあったときに気軽に声をかけてもらえることがうれしいですし、先生や子どもたち、保護者とのつながりも深まっています。近所付き合いが希薄になったと言われますが、日頃からお互いを気にかけ合える地域を作ることが、災害時の備えにもなると考えています。困りごとや悩みなど、誰に相談していいかわからないときには、地域の民生委員に気軽に声をかけてください。

◇同じ意識を持った仲間と共に、楽しみながら。
森下さん(副会長)
委員歴:21年目(主任児童委員)
所属:竹渕地区
主任児童委員として、子どもたちの支援を行っています。困った状況にあるお子さんが適切な支援を受けられるように、地域や学校、行政と連携して活動しています。支援につながったお子さんが明るく元気になった姿を見ると、良かったと心から思います。登下校の見守り活動も20年を超えました。毎日見ていると子どもたちの変化に気づくことができ、気になる様子があれば声をかけたり学校に連絡したりしています。交通安全の見守りから始めた活動ですが、今では子どもたちの心身の見守りにも広がりました。大変なこともありますが、同じ意識を持った仲間と協力しながら楽しく活動を続けています。

◇存在を身近に感じてもらえることをめざして。
西川さん(副会長)
委員歴:24年目
所属:東中学校区地区
民生委員の活動や存在を知ってもらうため、チラシを積極的に活用しています。例えばコロナ禍で食事会の参加者が減少した際もチラシを作成して配布し、コロナ前以上の人が集まるようになりました。地域イベントに民生委員としてブースを出展するなど、子どもたちと関わる機会も増やしています。うれしかったのは、私が体調を崩したときに見守り対象の人や皆さんが気遣い、見守ってくださったこと。また、八尾市が実施したアンケートで困りごとの相談先として民生委員を選ばれた人が多く、地域の皆さんに困ったときの相談相手と認識していただいていることがわかり、大変励みになりました。

◇さまざまな団体と連携しながら活動を推進。
坂上(さかじょう)さん(会計)
委員歴:18年目
所属:南高安中学校区地区
私の担当地域では、民生委員とボランティア会が協力して「ふれあいサロン」を開催しています。「ふれあいサロン」はひとり暮らし高齢者を中心とした昼食会で、食事の後に体操やゲームなどで楽しいひとときを過ごしています。参加された皆さんに「また参加させてもらいます」と言ってもらえることがうれしいですね。その言葉を聞いてみんなやる気になります。また、同じ地域の自治振興委員会と共に、災害時の要配慮者の安否確認を行う組織を作っています。さまざまな団体と連携することで、民生委員だけでは手が届かない部分をお互いにサポートしながら、地域福祉の向上に尽力しています。