くらし クローズアップ豊岡(9)ー地域おこし協力隊紹介~私と活動と、時々、暮し~ー

都市部から地方への移住を促進する国の制度「地域おこし協力隊」。個性溢れる隊員自らが活動を紹介するシリーズ!

◆vol.52 八条地区のコミュニティナース
・小泉 利晴(こいずみ としはる)
山形県鶴岡市出身。自衛隊で准看護師の資格を取得。スキルアップのため介護施設、複合施設の統括マネージャー、旅館業などの経験を積み、2024年7月に地域おこし協力隊として移住。

◇命と向き合う中で抱いた思い
私たちが今を生きているのは、親や祖父母、さらにその前の世代が受け継いできた命と暮らしがあってこそです。以前、病気や認知症によって生活が一変し、最期には厄介者のように扱われてしまう方々と出会いました。それまで家族のために懸命に生きてこられた方が、感謝されることなく孤独に人生を終える現実に、深い違和感と切なさを覚えました。「この人の人生は何だったのだろう」と考えたことが、私を医療・福祉の道へと進ませる大きなきっかけになりました。

◇八条地区での活動と願い
地域おこし協力隊として八条地区に着任して以来、地域の皆さんの温かさに励まされながら活動を続けています。現在は「コミュニティナース」として、医療や福祉だけでなく、交通や防災といった暮らしに関わるさまざまな分野で、少しでも力になりたいと取り組んでいます。私の活動は派手なものでも利益を求めるものでもありませんが、地域の暮らしのそばにあり「あってよかった」と思っていただけるような存在を目指しています。
現在は、コープこうべや社会福祉協議会と連携し、買い物支援事業の実施を検討しています。この取組みは高齢者福祉や交通支援を進めるだけでなく、地域内に新たな交流や見守りの場を生み出し、孤立や孤独の解消にもつながるものと期待しています。
また、ちばクリニックに併設されたカフェスペースでは「よろず相談」を実施しています。誰もが気軽に立ち寄って話せる場所が、地域の安心につながると信じています。

問合せ:地域づくり課
【電話】21-9096