- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県宝塚市
- 広報紙名 : 広報たからづか 2025年12月号No.1342
■難聴を理解する 耳の構造と機能
耳鼻いんこう科 主任医長 黒田 一毅(かずたか)
兵庫県出身。兵庫医科大学を卒業後、同大学病院にて臨床研修を行い、同大学耳鼻咽喉科頭頸(とうけい)部外科へ入局。その後県立淡路医療センターの3年間の勤務を経て、2022年4月から当院へ着任し現在に至る。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医。
◇聴覚のメカニズムと難聴
耳は外耳、中耳、内耳から成り立っており、空気の振動を音として捉えます。音は、まず空気の振動が外耳から入り鼓膜(こまく)を揺らすことで、中耳の耳小骨という骨に伝わります。その後、耳小骨で振動は増幅され、内耳である蝸牛(かぎゅう)・聴神経で電気信号に変換され、脳が音として感知します。
難聴は鼓膜や耳小骨の振動がうまく伝わらない伝音性難聴と、内耳の機能が落ちる感音性難聴、またその両方が同時に起こる混合性難聴に大きく分けることができます。
これらの難聴の代表的な疾患について紹介します。
◇滲出性(しんしゅつせい)中耳炎(伝音性難聴)
耳と鼻をつなぐ耳管の機能が低下することで中耳内の圧調節がうまくできず中耳内に液体がたまる病気です。耳管機能が成熟していない幼児に多く見られますが、成人でも急性中耳炎や急性副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの炎症が起きた後に発症することもあります。
◇突発性難聴(感音性難聴)
原因は不明とされています。全音域にかけて聴力が低下し耳鳴りやめまいを伴うこともあります。
◇慢性中耳炎+加齢性難聴(混合性難聴)
慢性中耳炎は長期間の炎症により鼓膜に大きな穴が空く鼓膜穿孔(せんこう)や、中耳の動きが悪くなる鼓室硬化(こしつこうか)「による伝音性難聴を起こします。そこに加齢による内耳機能の低下が原因の感音性難聴が組み合わさり混合性難聴となります。
◇慢性化する前に症状に合わせた治療を
難聴のタイプに合わせて内服やステロイドでの治療、鼓膜に小さな穴をあけて中耳にたまった液体や膿を排出させる鼓膜切開や、鼓膜を切開して通気用のチューブを挿入し中耳の換気を保ち、液体がたまらないようにする鼓膜チューブ留置術を行います。手術での聴力改善が見込めない場合は、補聴器の装用を勧めることがあります。
難聴は耳垢(あか)の詰まりが原因で発症することがあるほか、めまいを伴う疾患もあります。慢性化すると治療が困難です。早期の治療が大切ですので、日常生活で耳が聞こえにくいと感じた際は、かかりつけ医からの紹介状を持って当院を受診してください。
■エフエム宝塚(83.5MHz)「市立病院の得した気分!」
日時:12月10日(水)10時半~11時
(再)12月12日(金)19時半~20時
■がんサロン「セキレイ」(対面式とZoomの同時開催)
患者同士で悩みや体験を話す交流の場。県がんピアサポーター養成研修修了者とがん患者の家族が同席します。
日時:12月17日(水)15時~15時45分
場所:がん診療支援センター(現地参加は予約不要。開始10分前までに直接会場へ)
対象者:がん治療中の人と家族(当院を受診していない人も参加可)
問合せ:同センター
【電話】87・1161【FAX】87・5624
■市民公開講座「耳、鼻、ノドのおはなし」
日時:12月20日(土)14時~15時半
場所:ソリオホール(当日直接会場へ)
内容:
「耳の機能と病気」耳鼻いんこう科主任医長 黒田一毅
「鼻の機能と病気」同科部長 岡崎健
「ノド(咽頭、喉頭)の機能と病気」同科医長 塩野弘晶
手話通訳・要約筆記:あり
問合せ:経営統括部
【電話】87・1161【FAX】87・5624
問合せ:市立病院
【電話】87・1161【FAX】87・5624
