- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県上郡町
- 広報紙名 : 広報かみごおり 令和7年9月号
■第1回内国勧業博覧会花紋賞牌
今年は大阪で大阪・関西万博が開催されていますが、大阪で国際博覧会が開催されたのは、1970(昭和45)年に吹田市・千里丘陵で開催された日本万国博覧会、1990(平成2)年に大阪市・鶴見緑地で開催された国際花と緑の博覧会に次いで3回目となります。
日本において、このような国際博覧会の原型となったのは、明治期に遡り、1877(明治10)年に開催された第1回内国勧業博覧会とされています。
この第1回内国勧業博覧会で、本町出身の大鳥圭介が御用掛を務め、製造物や農業、教育などの出品物の審査官部長を担当しました。
第1回内国勧業博覧会では、10,640人が出品し、4,321点に褒賞が贈られました。褒賞は、当初、一等賞牌・二等賞牌・三等賞牌となる予定でしたが、褒賞授与の直前に内務卿・大久保利通の提案で龍紋賞牌・鳳紋賞牌・花紋賞牌に改められました。
この花紋賞牌は、直径4.85cm、厚さ0.32cm、重さ38.38gの銅製で、表面中央に菊花紋、その上下に「褒」「賞」の文字、両脇に菊花と唐草紋を施しています。裏面には外周上部に「明治十年内國勸業博覧會」、下部に「東京」の文字、中央には八花紋の枠内に方形の刻面が鋳出されており、「三重縣管下伊勢國川曲郡神戸新町黑田甚右衛門」と刻まれています。
花紋賞牌は、黒漆塗りの円形合子に収められて出品者に贈られました。