文化 未来へ“つなぐ”地域の宝もの

文化財に関わる新温泉町民の輪を広げ、また、子どもから大人までの幅広い年代の方に興味・関心を深めてもらうため、町内に数多く分布する文化財を隔月で紹介します。

■第18回大杉神社の大ヒノキ
新温泉町久斗山地区はかつて砂鉄の産地としてにぎわった地域であり、周辺には製鉄を行う多くのたたら場が存在しました。大杉神社は集落の南側に位置し、林業の神様として全国的に祀られている五十猛命(イソタケルノミコト)を祭神としています。神社がいつからあるのかは不明ですが、製鉄には燃料として多くの木炭などの燃料を必要とすることから、生活の糧として山と深く関わる人々から厚い信仰を受けてきたと思われます。大杉神社本殿の裏手には太く巨大な木がそびえたっています。この「大ヒノキ」は幹回りが約6.2m、樹高は約40mと13階建てビルに相当し、兵庫県内では最大級のヒノキであります。かつては根元から二本の木が伸びていましたが、昭和12年の台風でうち1本が倒れてしまったそうです。大ヒノキの樹齢は800年とも千年とも言われており、これからも久斗山地区のシンボルとして集落を見守っていく事でしょう。
(昭和40年3月16日県指定天然記念物)

問合せ:生涯教育課文化財室
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