くらし 森田浩司町長 新春インタビュー(1)

2025年は大阪・関西万博の開催や女性総理となられた地元選出の高市早苗代議士のもとで発足した「高市内閣」など、さまざまなニュースが列島を駆け巡りました。ここ三宅町でも、町政施行51年目を迎え、「新たな50年」に向けたスタートの年として、さまざまな出来事がありました。2026年1月号となる今回、森田浩司・三宅町長に自身にとっての「2025年三宅町のニュース」と「2026年に向けての抱負」をお聞きしました。
インタビュアー:三宅町地域おこし協力隊 山川達也

■2025年の三宅町のニュース
―昨年(2025年)の三宅町において印象に残っているニュースを教えてください。

やはり個人的には「未来の学校プロジェクト」が本格的にスタートしたというところが印象に残っています。三宅小学校の耐用年数が迫ってきて、建て替え時期が迫っている中で、ハードだけではなくソフトも含めて、しっかりとこのまちの中心となる学校を作っていきたいという想いでスタートして、いろんな取り組みをスタートさせました。
昨年3月に教育先進国であるフィンランドから現役教師に来ていただいた「教育フォーラム」もしかり。フィンランドでは、一人ひとりの個性や心理的安全性が大事にされているように感じました。自分が学ぶ場所や方法を選択する権利や挑戦する権利が守られている。自分で決められるというのが幸せにつながっているように感じました。もちろんフィンランドに限らずですが、三宅町のビジョンと親和性があることをどんどん取り入れていきたいと思っています。
以前、三宅小学校の公開授業を見学させていただきました。従来の授業から変わった印象で、すごく良かったですね。一方的に先生が話す授業ではなく、子どもたち自身が、意見が違うことに対して、否定するのではなく違いを認め合いながら対話が進んでいく。皆しっかり意見を言うし、事前に調べてくるのもICT(情報通信技術)を活用している。リアルタイムで何か意見を言いたい時も、「パソコン繋いでいいですか?」って聞いた上で、自分で調べた結果「こうだったからこう思う」と意見を述べるみたいな形です。何より皆楽しそうに授業に参加しているんですよ。こんなに学校の授業って変わるんだ、ここまで来てるんだという感じでしたね。未来の学校の未来の教室に向かって何かヒントみたいなものが少し見えた気がしました。

▽三宅町教育フォーラムは、令和5年度に大泉教育長が赴任された後に始めた事業。開かれた教育委員会を目指し、住民の皆さんに三宅町の目指す教育を知ってもらい、協力者になってもらおうという趣旨で始まりました。
フォーラムでは、令和6年4月に制定された第3期三宅町教育大綱で取り上げられた「子どもたちは未来からの留学生」という基本理念をメインテーマに、外部からお招きしたゲストとのディスカッションや、学校の未来を考えるワークショップなどを通して、三宅町の教育への理解や学びを深める取り組みを行ってきました。

―他に印象的な出来事はありましたか?

昨年は、いろいろありましたね。吉弘拓生副町長の就任もありましたし、大阪・関西万博に、三宅町産の金ごまを使ったおにぎりが出展されるといううれしいニュースもありましたね。金ごまでいうと、三宅町地域おこし協力隊が金ごまを使ったクラフトビールの試作品の生産を始めるっていうのもありましたね。あとは何だろう?Mフェスもたくさんの人が来場してくださって良かったですし、元阪神タイガースの鳥谷敬さんが三宅町に来てくれたのも嬉しかったですよね。あとは「第20回市町村対抗子ども駅伝大会」で子どもたちが町の部3位(総合9位)と激走を見せてくれたり、奈良県磯城郡3町で実施しているシェアサイクル事業が、「官民連携アワード2025」で優秀賞に輝いたり、本当にいろいろありましたね。それでいうと、この「広報みやけ」も、「第36回近畿市町村広報紙コンクール」で奨励賞を入賞しましたよね!おめでとうございます。

■「全国若手町村長会」の会長に就任
―ありがとうございます(笑)
町長個人でいえば、49歳までに当選した町村長で作る「全国若手町村長会」の会長に就任されました。この活動についてはいかがですか。

現在、会には71の自治体の町村長が集まっているのですが、本音で語り合って、互いを励まし合いながら学びを深めていけるコミュニティで、私にとっても大きな存在です。会長就任にあたっては、「率直な対話ができる関係性」を構築していきたいと思っています。正直な意見や質問を歓迎する雰囲気を作ることができれば、そこから必ず新しい挑戦が生まれてくるはず。そして「革命は辺境から生まれる」という言葉がありますが、私もまさに地方こそが日本の変革の最前線にあると考えているので、人口減少や少子高齢化という、三宅にとっても、他のどの地域にとっても避けられない課題に向き合い続けている各町村長の地域の知恵と実践を結集する場を作れればいいですね。
この会もそうですが、三宅町は今、全国から注目されています。各自治体関係者などの視察も昔は0だったのが、今年は年間18件来ています。これは「対話・挑戦・失敗」というのを絶えず続けてきた結果だと思います。ここからは、これを住民の皆さん一人ひとりとやっていくってことが大事だなと思いましたね。

―いろんなニュースを挙げていただきましたが、総合して2025年はどういう年だったと感じておられますか?

女性総理が誕生したということもあり、やはり世の中が大きく変わる節目にあるんじゃないかというのを、リアルに感じた1年だったと思います。今まででは考えられなかったこと、近代日本において初めてのことが起こった。
そういう壁が破られた後って、結構“続く”と思うんです。陸上では100メートルを9秒台で走れる日本人が出てきたら、他の日本人も次々と10秒の壁を破るというようなことが起こった。今回、女性総理が誕生したということは、これからもっと時代が変わるっていうのを感じた1年でしたね。