健康 こんにちは保健師です

■今回のテーマ
アニサキスによる食中毒にご注意を!

魚の生食により寄生虫の一種であるアニサキスを原因とする食中毒が増えています。
厚生労働省の食中毒の統計では、食中毒の発生原因の第1位はアニサキスとなっており、食中毒発生件数の約5割を占めているというデータもあります。

●アニサキス症とは?
アニサキスは寄生虫(線虫)の一種で、これが原因で発生する食中毒を「アニサキス症」といいます。アニサキスの幼虫が寄生している生鮮魚介類を生(不十分な冷凍または不十分な加熱を含む)で食べることで、アニサキス幼虫が生きたまま胃や腸の壁に侵入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。

●アニサキス症の主な症状
▽急性胃アニサキス症
食後数時間から十数時間後にみぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐などの症状が現れます。アニサキス症の多くは急性アニサキス症です。

▽急性腸アニサキス症
食後数十時間後から数日後に激しい下腹部痛、吐気、嘔吐、発熱などの症状が現れます。まれではありますが、腸閉塞や腸穿孔を引き起こすこともあります。

●アニサキスによる食中毒を防ぐ5つのポイント!
(1)新鮮な魚を選ぶ
丸ごと1匹購入した時や、釣った魚を食べる時は、速やかに内臓を取り除き、十分な洗浄をしましょう。アニサキス幼虫は魚の腸管に寄生しますが、魚が死ぬと腸管を食い破って筋肉(身の部分)に移動します。捕獲後すぐに内臓を取り除くことが重要です。

(2)内臓を生で食べない

(3)目で確認
見つけたらピンセットで取り除く

(4)加熱する
60度以上で1分以上

(5)冷凍する
マイナス20℃で24時間以上冷凍。
刺身を購入する際は、商品ラベルに「解凍」と表示されているものをなるべく選びましょう。

※アニサキスは酢・しょうゆ・わさび・塩漬けなどでは死滅しません。