くらし 南部町のいきものたち(226)

■キダチコマツナギ
◇今年は午年
十二支で今年は午年。馬にちなんだ名前を持つ生き物は国内外に数多くあります。「ウマ」「コマ(駒)」「ホース」「バフン」「マグソ」と色々調べてみたら、なんと図鑑やインターネットで拾えただけでも250種以上見つかりました。その内100種ほどを占めていたのが「マグソコガネ」の仲間。その次が「カマドウマ」のグループでクラズミウマやマダラカマドウマなど70種以上もありました。コマドリやウマヅラハギ、ウマノスズクサなど実に多岐にわたる生物にその名が使われている馬ですが、今回は中国原産のマメ科植物キダチコマツナギをご紹介します。ちなみに駒は馬の仔を指します。

◇あれ?妙にでかいぞ?
6月のある日、そのピンクの花を撮影した時、えらく大きく育ったコマツナギだなと首を傾げました。普通は地面を這うような草と見間違うほどのサイズで、花の色も淡い紫から薄ピンク色です。一方、レンズを向けた花は色濃い花弁に1.5メートルほどに立ち上がり、花穂も長く、株も太く見えます。よほど栄養がいい土で育ったのかと、その場ではコマツナギだと思い込んでいました。のちに調べてみて、外来種のキダチコマツナギ、別名トウコマツナギであることを知り大変驚きました。在来種と外来種が似ていて注意しなければならないものが次々と増えていますが、まさかコマツナギまで移入種のそっくりさんがおいでだとは、情報のアップデートが追いつかないなぁ、とため息ひとつです。

◇在来種はどこ?
過去のコマツナギの撮影記録を振り返ると、他の場所で出会った花もどうやらキダチのような様相です。南部町産のコマツナギはピンボケで撮り直しなので、積極的に探して見つけなければと思います。他にも似た種類がいないかさらに調べてみると、コマツナギ属のお仲間は世界に750種以上との数字が…。和名がない種もかなりあるようですが、命名されているものは、アメリカコマツナギ、タヌキコマツナギ、ナンバンコマツナギなど全て末尾にコマツナギと名付けられています。これは業界トップクラスの馬ネーミング数になるかもですね。

自然観察指導員 桐原真希