- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県松江市
- 広報紙名 : 市報松江 2025年8月号
酒井祥三(さかいしょうぞう)
1960年6月生まれ。津田小学校、第四中学校、松江南高校、神戸大学建築学科卒業。西松建設株式会社に入社。現場を20年経験後、支社・本社にて営業・管理を担当。2025年6月退職。
この6月で42年間務めた会社を退社し、さてこれからどうしようと考え始めたまさにこの時期に当寄稿の依頼を頂きました。
私は、両親ともども石見の出身で、小学4年の時に父親の転勤で松江に来たため、チャキチャキの松江っ子ではありません。そのうえ高校を出てからは関西が長く、ねっとりとした関西弁に上塗りされ、五十を過ぎては東京にも十年おりましたが、不思議と松江に帰ると気持ちが和らぎすぐに出雲弁に戻ります。松江を離れて半世紀が過ぎようとしておりますが、この安らぎを求めて盆暮れには欠かさず帰省し、外では松江が一番とあちこちで吹聴して回っているのは、私にとって松江がかけがえのない故郷になっているからなのだとつくづく思います。と同時に、今までこの故郷のために何も役に立てて来なかったことに申し訳なさも最近は感じておりました。
そんな中、私のサラリーマン人生最後のこの一年半は唯一松江市とかかわることができました。市が2020年に「ゼロカーボンシティ」を表明され、2023年に「脱炭素先行地域」に選定された頃に合わせ、政府が地方創生のために旗を振る「企業版ふるさと納税(人材派遣型)」の制度を松江市では初めて利用させてもらい、私のいた会社から人を派遣し、市の脱炭素の取り組みに対し微力ながらもお手伝いをさせていただくことができたのです。派遣に際しては、私が松江出身ということもあり、市長、副市長をはじめ市関係者の方々の温かいご指導を賜り、会社とのパイプ役を無事に果たせたことに対しましてもこの稿をお借りし改めて深く感謝申し上げます。
これからの私のことだけでなく、大切な故郷にどんな恩返しができるのかも、ゆっくりと考えてみたいと思います。
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