- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県松江市
- 広報紙名 : 市報松江 2025年8月号
手話は言語である
NPO法人松江市聴覚障害者協会 理事長 永原延久(ながはらのぶひさ)
松江市聴覚障害者協会は聴覚障がい者の当事者団体として昭和27年に発足し、平成26年に特定非営利活動法人格を取得しました。聴覚障がい者の社会参加に不可欠な情報取得、コミュニケーション保障のために手話奉仕員の養成、市民への手話の普及・情報提供、行政への働きかけ、地域のろうあ者への相談・支援などが主な活動です。
平成25年に全国で初めて鳥取県で手話言語条例が制定されて以来、全国各地で手話言語条例を制定する自治体が広がるなか、松江市においても、手話言語条例制定をめざし、長い間協議を重ね、要望を続けてきました。その結果、昨年12月18日の市議会において満場一致で可決し、同月20日に施行されました。
障がいの有無にかかわらず、個性と人権を尊重して支え合い、心豊かに安心して暮らせる共生社会の実現をめざして、手話は言語であること、手話への理解と普及、聴覚障がい者への配慮と理解を広めるためにさらなる活動を続けていきます。
今後の課題は、地震や大雨などの災害が起きた時に、ろうあ者が孤立しないための情報保障と支援です。避難所では、常に手話通訳がいるわけではないので、情報が入らず、不安を感じるろうあ者は多いです。簡単な手話で話してくださると安心します。
いつでもどこでも手話で会話ができる社会が私たちろうあ者の望みです。
当協会では、市と協働して、手話出前講座も行っていますので、市民や企業団体の皆様もぜひご活用ください。
出前講座の申込は本紙の二次元コード参照(市HP(手話出前講座))