- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県高梁市
- 広報紙名 : 広報たかはし 2025年12月号(254号)
■Interview 住む人が魅力を感じられるまちを
人口減少と厳しい財政状況にある本市において、今後のまちづくりに向けて必要なことは何か。市の現状と課題、今後の展望などについて有識者会議に参加した人の中からお話をうかがいました。
◇子どもが好きになる高梁を
株式会社三宅ファーム 専務取締役
三宅(みやけ)勇輝(ゆうき)さん(備中町布賀)
未来を担う子どもたちが高梁を好きになってくれるような環境づくりこそが必要だと考えています。私は農家として学校と連携し、牧場訪問の受け入れや特産品の紹介などを行っていますが、子どもたちからは「こんなものが高梁にあったんだ!」という声をもらい、地域の魅力を知ってもらえることに喜びを感じます。トマトやピオーネ、備中牛など高梁には誇れる特産品が多く、体験を通じて高梁の魅力を実感してもらえると考えています。
また、地元では秋祭りや盆踊りなど昔からの催しが続いており、子どもたちが、「布賀の祭りが好きだから大学生になっても帰ってくる」と言ってくれることもあります。人口減少に伴い工夫は必要ですが、地域の交流の場として今後も可能な限り続けたいと思います。
市には市民、特に子どもを巻き込んだ積極的な行政運営を期待しています。農業分野で言えば、移住希望者や市内の高校生と農業者が交流できる場を設けることで、移住促進や農業への関心につながると思います。大人だけでなく、子どもの声を聞けることは私たちにとっても貴重なことです。これからも地域活動や農業を通じて、子どもたちが高梁の誇りと魅力を感じてもらえるようにと考えています。
◇市民の幸福度を上げる取り組みを
備北信用金庫
戸田(とだ)涼子(りょうこ)さん(川端町)
生まれも育ちも高梁市で、私が小学生の頃は1学年に3クラスあり、各クラス35~40人程いました。息子が通う学校では1学年2クラス、各クラス20人前後となっており、人口減少を肌で感じています。有識者会議に参加して実際の減少実態を知ったときは大きな驚きがありました。市民の皆さんにもぜひとも急激に進む人口減少について意識してほしいです。
策定中の後期基本計画からは、若年層、特に女性の増加を望むメッセージを受け取りました。人口増加には多様な方法を模索し、移住促進を図ることが重要と考えています。例えば、市外へ出た人が再び戻る「Uターン」や、お孫さんが祖父母を頼りに高梁へ戻ってくる「孫ターン」などもあります。核家族化が進む現代では、子育て支援を受けやすい環境が魅力となります。
市が整備した新しいこども園や子育て施策を積極的に発信することも有効だと思います。また、移住者を受け入れる側としても、人口減少の中で住む人の負担ができるだけ軽減できる取り組みが欠かせません。負担が大きい環境では定住という面で難しくなります。施設整備などハード面だけでなく、ソフト面でも考えていくことが重要になると思っています。
◇“取捨選択”でまちづくりを進める
中井地域市民センター 館長
丸山(まるやま)英明(ひであき)さん(中井町西方)
45年前に高梁市へ戻った当時、私の住む中井町には約2,000人が暮らしており、各地域でまちづくりが盛んに行われ、催しも多く開催されていました。しかし人口減少とともに、運営する人も減り、行事を開けば参加者や来訪者には喜ばれる一方で、町民の負担が増え、疲弊する場面も見られるようになりました。これは町内会活動全般にも共通する課題です。限られた予算の中で、最近では行事の数や内容を精査し、町民の暮らしを考えながらまちづくりを進めています。市が総合計画や、行財政改革を策定している今こそ、真剣に考える時期だと実感しています。
総合計画や行財政改革の推進は重要ですが、過度な改革は市民サービスの低下や、意欲低下につながる恐れがあります。例えば子育て施策に重点を置き、他の施策は廃止や縮小を検討するなど「取捨選択」が非常に重要になると考えています。
数年前の立地適正化計画で示されたコンパクトシティの考え方も大切ですが、過疎地域に住んでいる人は「仕方がなく住んでいる」のではなく、そこでの暮らしに価値を見出しています。だからこそ、高梁に住む人が夢を持ち、自分のまちに関心を寄せられるような施策を進めてほしいです。市民の皆さんも自分のまちのあるべき形について少しでも興味を持ってもらえると嬉しい限りです。
問合せ:秘書企画課
【電話】21-0208
