- 発行日 :
- 自治体名 : 岡山県奈義町
- 広報紙名 : 広報NAGI 2026年1月号(830号)
■年末年始ー私の文化体験ー
奈義町に冬が訪れると、雪化粧をした那岐山の美しい姿が目を楽しませてくれます。毎年この景色を眺めながら年越し準備に励まれた奈義町の皆さん、今年も充実した1年となりますように。
昨年は山の駅のイベントにたくさんの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、毎月平均3回のイベントを開催することができました。山の駅がさらに楽しく異文化にも触れることができる魅力的な場所となるよう、これからも努力を重ねてまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回1月号のコラムを担当するにあたり、欧米の年末年始の行事についてはもう皆さんよくご存知だろう…と、スマホで題材探しをしていたとき、フランスにいる姉からメッセージが届きました。「ラファエル、お母さんへのクリスマスプレゼント、今年は何がいいかな?」ドンピシャのタイミングで送られてきたこのメッセージが私にインスピレーションを与えてくれました。日本の皆さんがお正月をとても大切にされているように、フランス人もまたクリスマスと年越しに深い思い入れがあります。そのことについてくわしく皆さんにお話してみようと思ったのです。
フランスでは11月にはクリスマスの準備が始まります。まずここで3つの重要ポイント。「どこでクリスマスを過ごす?」「誰と過ごす?」「誰にプレゼントを買う必要がある?」
計画的な人は11月の時点で早くも贈り物リストを作り始めます。親たちは子どもにアドベントカレンダーを購入します。美しい絵の描かれた大きく平らな箱に24の窓が付いており、それぞれの窓の中には小さなチョコレートなどが入っています。毎日ひとつだけ窓を開けてチョコレートを食べながら、12月25日への興奮と期待は高まるばかり。も~い~くつ寝~る~と~♪ですね。アドベントカレンダーは大人向けにアルコール入りのチョコレートや高級なお茶の入ったものなども販売されています。
12月中旬になるとツリーの飾り付け。国中のスーパーマーケットでは駐車場の一部がツリー販売業者に貸し出されます。エゾマツ、ベイマツ、ノーマンなど、材質や値段に応じて選び、家へと持ち帰ります。
同じ頃、クリスマスイブの夕食のために質の良いお肉、牡蠣の箱、シャンパン、フォアグラなどを予約します。もし自宅にゲストを迎える場合は、寝る場所や食事の準備など、この時期は考えることがいっぱいです!
そしてついに12月24日、お祝いの本番クリスマスイブがやってきます!この日は親族で食卓を囲むのが一般的です。通常は24日の夜にプレゼントを開けますが、幼い子どもがいるお家では25日の朝まで待ち「サンタクロースが夜の間にプレゼントを届けてくれたよ!」というのがお約束です。
ここで補足しておきたいのは、子どもも大人も、全員がプレゼントを受け取るということです。私の家族の場合24日には12人が集まりますので、24日のためだけに我々夫婦で11個のプレゼントを準備する必要があります。ひとり何個もプレゼントをもらえることになりますから、それぞれが次々と包装を開けていく光景は心躍るものです。
これで終わりではありません。12月25日~27日には、24日の夜に会えなかった家族を訪ねあいます。当然プレゼントは欠かせません!「誰と会うのか」「その人に何を贈るのか」を相談するための何百というメッセージを家族間で交わし、相手のことを思い浮かべながら「完璧な贈り物」を探す喜び、大変ですがとても幸せな時間です。もうひとつ大切なこと、プレゼントは決して高価なものでなくても良いのです。ルールはありません。中古品だって良いし(私は阪神タイガースの公式ユニフォーム5枚と中古のランドセルを姉妹たちのために掘り出しました)、手作りの品も良し。相手を喜ばせる努力や心が見えることが何より大事なのです。
12月28日~29日はほっと一息…と言いたいところですが、次は年越しの準備です。フランスでは一般的に新年を友人と祝います。料理をせずに済むようにレストランで食事をする人も多いです。
うってかわり1月1日のフランスは静寂そのもの。全国民が寝正月。午後になると家族で浜辺や公園へ散歩に行ったりもしますが、どこも静かで穏やかです。
そうして新たな年を迎えると、市役所の駐車場に各家庭のツリーを捨てることのできる特別なスペースが設けられます。1月いっぱい、フランス中でカサカサに乾燥したツリーの山を見ることができます。
