くらし 令和7年度 施策・事業特集「広島に生まれ、育ち、住み、働いて良かった」 1

令和7年度 施策・事業特集「広島に生まれ、育ち、住み、働いて良かった」と心から思える広島県へ

人口減少や少子化・高齢化の進展、急速なデジタル化、緊迫した国際情勢や物価高など、広島県を取り巻く社会環境は変化し続けています。こうした中で、将来にわたって広島県が活力を維持し持続可能な未来を切り拓いていくため、令和7年度は、5つのテーマに基づく施策に重点的に取り組むとともに、女性も男性も活躍できる社会の実現に向けた施策にも注力していきます。

■テーマ(1) 若者の未来を切り拓く
◆若者のチャレンジを応援
○県内企業の認知向上の後押し
中小企業に対する奨学金返済支援制度の補助上限額撤廃や、人材コンサルを活用した伴走支援による企業ごとの課題に応じた採用力強化を図ります。また、小学校から高校までの各段階に応じて、子供たちに職場体験などの機会をこれまで以上に提供していきます。

○魅力的な産業の集積・職場環境整備の支援
半導体関連産業の集積の強化やスタートアップ支援などを通じ、成長志向の若者を惹きつける魅力的な産業の創出に取り組みます。また、人的資本経営の実践の後押しや、企業ネットワーク「HATAful(はたフル)」との連携により、若者にとって魅力的な働き方を拡大していきます。

マイクロンメモリジャパン株式会社は、東広島市の研究開発・製造拠点において、生成AIに必要不可欠な世界最先端のメモリー半導体を開発・量産しています。

○地域の魅力や暮らしやすさの向上
魅力的な都心空間の創出に向けた若者の声を活かしたまちづくりや、転職を検討している東京圏などの若者を対象に、県内企業を集めた大規模な「移住・転職フェア」を開催し、広島らしいライフスタイルの魅力を伝えていきます。

○対策の効果を最大化する施策
若者が、やりたいことにチャレンジしながら充実した生活が送れる環境づくりに向け、県と市町が一体となり、実効性の高いプロジェクトを創出します。また、若者の広島に対するポジティブなイメージを醸成させる取組を実施します。

◆少子化へのアプローチ
○子育てのイメージをポジティブに!
子育てに対するポジティブイメージを浸透させるため、まずはネガティブイメージが先行している要因の調査・分析と、その分析結果を踏まえた情報発信に取り組みます。特に若年世代に対しては、乳幼児とふれあう機会や、子育て当事者と子育てについて意見交換を行う機会を提供していきます。

○「ひろしま共育てプロジェクト」展開
家庭内でパートナー同士が協力しあって家事・子育てに取り組む「共育て」の定着に向け、男性の家事・育児への参画を促進する「ひろしま共育てプロジェクト」を展開していきます。特設サイトやSNSなどを活用した情報発信、「共育て大調査」の結果を踏まえた行動変容につながる取組を推し進めます。

■テーマ(2) 人手不足解消
◆県内の業界・企業をサポート
○法改正を契機に業界の構造改革に取り組む団体・企業の後押し
建設業界では、下請事業者への労務費の行き渡りや工期適正化に向けて、建設業者に対し、改正建設業担い手3法の趣旨の周知や運用面などの指導を進めます。トラック運送業界では、適正な運賃の確保などに向けて、事業者が荷主交渉に必要なデジタル技術の導入を支援します。

中小トラック運送事業者のためのIT機器・システム導入ガイド「動態管理システム」(全日本トラック協会)

○業界における生産性を高める取組の支援
製造業界では、専門家チームを活用し、省力・自動化システム導入をはじめとする生産工程の全体最適化に向けた伴走支援を行います。介護業界では、AIなどのあらゆる介護テクノロジーを取り入れた先進モデル施設の創出に取り組みます。この他、設備投資支援などを通じて様々な業界の生産性向上を支援していきます。

○労働供給を高める取組の推進
外国人材から選ばれる広島県を実現するために、育成就労制度開始を見据えた日本語学習や、円滑な住宅確保の支援などに取り組みます。また、イメージ向上のための魅力発信や、処遇改善、職場環境整備など、各業界における人材確保に向けた取組を支援します。