- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県下関市
- 広報紙名 : 市報しものせき 令和8年1月号
■飯田 優さん
PJFピックルボール ジャパンオープン 男子複の部で優勝した、飯田さんを紹介します。事務局長で選手という、2つの視点で見る、このスポーツの魅力とは――。
※PJF…「一般財団法人ピックルボール日本連盟」の略。
●選手と観客が一体になる新スポーツの熱狂
▽最初は、ほとんど誰も振り向かなかった
ふくいテニスクラブ代表の飯田さんがピックルボールと出会ったのは3年前。海外選手から「これ知ってる?」と試合動画を見せられた時でした。
ピックルボールは、米国発祥で、テニス・バドミントン・卓球の要素を組み合わせた新スポーツ。板状のパドルで、穴の開いたプラスチック製のボールを打ち合います。戦略性と気軽さを併せ持つその魅力に触れ、直感で「これは日本でも必ずはやる」と確信。胸の高鳴りを抑えきれず、スポーツ関係者や施設所有者、金融機関にまで声を掛けましたが、聞き馴染みのない新スポーツに、同じ熱量で応えてくれる仲間を見つけるのは容易ではありませんでした。そんな奮闘のさなか、一本の電話が転機をもたらします。
▽未知なる道を切り開く毎日
PJF理事長から「ピックルボールを盛り上げたい。力を貸してくれませんか?」と白羽の矢が立ったのです。PJF山口支部事務局長に就任し、挑戦に満ちた多忙な日々が始まりました。
飯田さんは今、テニス以外の時間をすべてピックルボールに注いでいます。6月に山口市で開催する国際大会の準備を進めているからです。
「大会要項を手探りで作っていて、毎日発見の連続です。山口で開催する以上、必ず大会を成功させます」と力強く語ります。その表情には、事務局長としての責任感と挑戦を楽しむ眼差しがありました。
▽熱狂の渦に、あなたも
直近の目標を尋ねると「初心者向けの試合を開催したい」と話す飯田さん。一足飛びにも思えるその言葉の背景には、ジャパンオープン決勝戦での忘れられない体験がありました。
テニスでは、観客は静かに見守ることが常識ですが、ピックルボールの大会は逆でした。好プレーに沸き上がる歓声、見知らぬ人からの声援やハイタッチ。観客との距離が驚くほど近かったのです。「観客の熱狂がプレーを突き動かしてくれましたね。これほど選手と観客に一体感が生まれるラケットスポーツはないのでは。この歳で、こんな新しい経験ができるとは思いませんでしたよ」と振り返ります。
初心者でもラリーが続けやすいことから、すぐに夢中になり、30分もたてば自ら練習試合を組み始めるほど敷居が低いスポーツ。その雰囲気を何度も経験した飯田さんは、試合の参加を勧めます。「試合という言葉に身構える必要はありません。熱狂を一度でも体感すれば、プレーでも観戦でも一層楽しめますよ」
ピックルボールの熱狂は、下関では始まったばかり。次に、試合に立つのは、あなたかもしれません。
・サーブ
腰より下から打つアンダーサーブ。対角線上のコートに入れる。
・ツーバウンドルール
サーブ後、両チームとも最初の1打は必ずバウンドして返球。
・ノンボレーゾーン
ネット前約2mのエリアでは、バウンド前に打つことは禁止。
・得点
サーブ権があるチームが得点可能。基本11点先取、デュース制。
・決勝戦はまさかの山口県同士で対戦
15対7で決着。お互いのプレーを称え合い、集合写真。
・求められるショットや楽しみ方はそれぞれ
上級者は、ネット際のノンボレーゾーンにボールを落とし、高度な駆け引きを。初心者はボールのつなぎ合いで、どちらが失敗するかという楽しみ方。
・ピックルボール教室(J:COMアリーナ下関)
教室参加者の3割はラケット競技未経験者という。
「簡単にラリーができます。月に数回、体育館を借りて、親子孫の3世代で楽しんでいます」と話す受講者。
