子育て 〔特集〕こども家庭センターの新設
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- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県柳井市
- 広報紙名 : 広報やない 令和7年6月12日号
■一人で悩まないで、私たちがサポートします
子育てには、予想していないことやうまくいかないこともあります。そんな時、あなたの声を私たち「こども家庭センター」が受け止めます。 本特集では、こども家庭センターの設置背景、施設紹介、相談員の声をお伝えします。
◆妊娠・出産・子育ての総合相談窓口
こども家庭センターは、4月に市役所3階のこどもサポート課内に設置された総合相談窓口です。妊娠・出産期の相談窓口であった「やなでこ相談室」と、子育て期の相談窓口であった「家庭児童相談室」を一元化することで、妊娠からお子さんの年齢や発達段階に応じ継続して対応できるようになりました。
私たちこども家庭センターの職員は、子どもについての相談は何でも受け付けます。
お話をしっかりと聞き、関係機関とも連携し、解決のために行動します。
相談することがお子さんの未来を開きます。
恥ずかしがらず、お子さんにとって何が必要かを一緒に考えていきましょう。
私たち相談員を含む関係者全員には守秘義務がありますので安心してお話しください。
◆複雑化する子育て課題と「孤育て」
子育てする人が誰にも相談できず、子どもの問題を家庭内だけで解決する「孤育て」が増加傾向にあります。
市が令和5年度に実施した子ども・子育て支援に関するニーズ調査によると、「子育てに関する悩みや不安を気軽に相談できる先」として「友人、知人、近所の人」を挙げる人は少なく、家庭内だけで問題を抱え込んだ結果、父母等の養育者への肉体的・精神的・金銭的負担が大きくなり、児童虐待、産後うつ、子どもの貧困につながるケースも見られます。
ニーズ調査によると、子育てに関するなんらかの不安や悩みを抱えている家庭は、就学前で約80%、小学生で約70%にものぼります。
◆いち早く連携して対応
こども家庭センターは子育てに課題を抱えたご家庭にいち早く対応し、学校、保育所、医療機関、民生委員・児童委員など子どもとかかわる関係者と連携して支援していきます。
◆皆さんはこんなことに悩んでいます
◇病気や発育・発達、教育で悩む人が多い子育てに関する不安や悩みとしては、就学前・小学生ともに、病気や発育・発達、教育に関すること、叱りすぎ、子どもとの時間がとれないことに悩む人が多いようです。また、就学前は食事や栄養について、小学生は友達づきあいに悩む人が多いようです。
◇まずは親族や配偶者等へ相談する人が多い
子育てに関する悩みや不安を気軽に相談できる先としては、就学前・小学生ともに、親族、配偶者・パートナー、友人・知人・近所の人へ相談する人が多いようです。また、就学前では、幼稚園・保育所等の先生、小学生では、保護者仲間へ相談する人が多いようです。
参考:令和5年度柳井市子ども・子育て支援に関するニーズ調査
◆施設紹介
お子さん連れでも安心して相談ができるよう様々な設備が整っています。
◇やなでこホットルーム
裸足で歩けるスペースがあり、ゆったり相談ができる環境を整えています。
◇オムツ交換・授乳室
完全個室。冷暖房完備。
◇相談室
完全個室。相談員などには守秘義務がありますので安心してお話しください。
◆すべての子どもに豊かな子ども時代を過ごしてもらいたい
子どもが素直にすくすく育っていくために必要なこと。それは、バランスの取れた栄養と心落ち着く居住環境、両親をはじめとした周囲の人々からの温かな愛情です。これらがそろうと、子どもは年齢にふさわしい興味を持ち、様々なことに対し意欲的に取り組むようになります。ただ、子どもの育ちに必要なことが十分でなければ、何らかの不適応を起こすことがあります。
不適応を起こすのは親の責任だと思う人もおられるでしょう。しかし、親がどれほど我が子のことを思っていても、どうしようもないことも起こります。そんな時、周りの人たちが目の前の子を「我が子のように」思い、動くことが必要です。こども家庭センターは「我が子のように」思う人たちの中心的な存在となり、子どもが素直ですくすくと育つよう支援します。
子どもが意欲的になり、行動の一つ一つがかけがえのない体験となり、豊かな子ども時代を過ごし、たくましい若者へ成長していく、そんな子育てを市民の皆さんとともに創っていきたいと思います。
◇三好相談員
教職歴35年。大畠中学校長を定年退職後、市家庭児童相談員として様々な家庭を支援する。長所に目を向ける自己成長のプログラムである「宝物ファイル」を通じ、子どもたちの自己肯定感を高めてきた。「kajisoだより」を執筆し、ホームページにも掲載中。
◆教えて相談員さん(QandA)
◇家庭内のことを話すのは気が重いのですが…
誰しも家庭内のことを話すのは気が引けるものです。ですが、問題を先送りするほど複雑化し解決が難しくなります。解決のための一歩を踏み出してみませんか。
◇どんな相談が多いですか
不登校を始め、家庭に関する相談が多く寄せられます。学校や園などの関係機関と連携し、解決に向けて動きます。
◇市内でも児童虐待は起きているのですか
起きています。児童虐待はある日突然に起きるわけではなく、親御さんの精神状態が追い詰められたときに起こります。私たちは児童虐待に至る前に問題を解決していきます。
◇親の育て方がダメだと言われませんか
私たちが育て方を否定することはありません。親御さんと一緒になって解決方法を考えていきます。親御さんの不安に寄り添いながら頑張りを尊重します。
■「やなでこby母子モ」を利用しませんか
妊娠から子育て期までの切れ目ない支援の一環として、簡単・便利に活用でき、気軽に情報収集できるスマートフォン向け子育て支援アプリケーション提供しています。
■子育て支援センターへ遊びにきませんか
市内に7か所ある子育て支援センターでは、未就園児と保護者等を対象に、安心して遊べる場所を提供しています。無料・予約不要ですので、気軽に遊びにきてください。
相談・問い合わせ先:こども家庭センター(こどもサポート課)
・妊婦から乳幼児のこと(母子保健)【電話】22-8705(保健師直通)
・小・中・高生のこと(児童福祉・家庭児童相談室)【電話】23-1294(相談員直通)