くらし 栽培漁業センターだより

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■~元気な車海老を育てるために、見えないところで支える大切な準備~
2月に活き車海老の販売が終わると、次のシーズンに向けた準備が始まります。6月に稚エビがやってくるまでの間、飼育池や水車の整備をしっかりと行い、車海老が元気に育つ環境を整えてあげます。
まず飼育池では、車海老の大切な寝床である砂の掃除をします。ただ掃除するだけではなく、トラクターを使って何度も丁寧に耕し、しっかりと天日で乾かして殺菌し、ふかふかの状態に仕上げていきます。この作業は一日で終わるものではなく、何日もかけてじっくりおこないます。こうすることで、車海老が快適に過ごせる環境を作ることができます。
そして、もうひとつ重要なのが水車の整備です。水車は水中に空気を送り込み、水の流れを作る大切な役割を担っています。もしも水車が故障して止まってしまったら、池の車海老たちは酸欠になり、生きていけなくなってしまいます。そんなことが起こらないように、細かい部分までしっかり点検します。モーターから変な音がしていないか、部品がすり減っていないか、表面がサビていないかなど、一つひとつ確認し、必要なら交換や修理をして、万全の状態に整えます。
この時期の作業は目立つものではありませんが、こうした地道な準備があるからこそ、元気な車海老を育てることができます。迎える6月に稚エビたちがやってくると「さあ、今年も頑張るぞ!」と気持ちが引き締まります。車海老を育てるのは手間も時間もかかる仕事ですが、その分「おいしい!」の笑顔に出会えた時の喜びは格別です。今年もまた、その瞬間を目指して、一歩ずつ準備を進めていきます。

問合せ:(公社)山口県光・熊毛地区栽培漁業協会
【電話】62-6030【FAX】62-6033