- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県上関町
- 広報紙名 : 広報かみのせき 令和7年5月号
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■~ヒラメ種苗、ただいま育成中!~
4月28日と30日に、約11万尾のヒラメ種苗(全長約4センチ)を迎え、中間育成を始めました。
中間育成とは、小さなヒラメ種苗をすぐに海に放流するのではなく、ある程度の大きさまで育ててから放流する、水産資源を増やす栽培漁業の大切な取り組みです。小さいうちに放流してしまうと、生き残る確率が低くなってしまうため、小さくて弱い時期を人の手で守りながら育て海に放流することで、より多くのヒラメが成長し、やがて水産資源として活用されるようになります。
この小さくて可愛いヒラメ種苗は山口市秋穂にある山口県栽培漁業公社から、トラックで運ばれてやってきました。ヒラメは日本近海の砂地や泥地の海に広くすんでいる魚です。体の色を変えられる「擬態(ぎたい)」の名人で、海底の砂や岩礁の色などの背景に溶け込むことが可能です。夜に積極的に捕食活動をし、昼は砂の中にもぐり、頭だけ出して擬態を行っています。
中間育成では、陸上にある円形の100t水槽2基を使って育てています。餌は職員が手で与えるだけでなく、自動給餌機も使っています。ヒラメ種苗は明るさが変わる時間帯に活発に動くので、日の出や日没のタイミングに合わせてタイマーで餌を与える工夫もしています。
また、育成環境にも工夫があります。ヒラメ種苗は直射日光に弱いので、日光を遮断する遮光幕で水槽を覆い、ストレスを減らしています。イメージとしては、サーカス小屋のテントのような感じです。
これから約1カ月かけて、約7センチの大きさになるまで、丁寧に育て、海に放流する予定です。これからも豊かな海にするため身近な海を大切にし、栽培漁業に取り組んでいきます。(柏原)
問合せ:(公社)山口県光・熊毛地区栽培漁業協会
【電話】62-6030【FAX】62-6033