- 発行日 :
- 自治体名 : 徳島県阿波市
- 広報紙名 : 広報あわ 2025年3月号
~高齢者の介護予防のため個別訪問しました~
■高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施事業
本市では、令和3年4月より高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施事業を行っており、地域包括支援センターでは「介護予防」の一環として、令和4年度から健康状態不明者の方に対し、訪問による支援を行っています。
訪問対象者となる「健康状態不明者」とは、次の(1)〜(3)すべてに該当する方です。
(1)前年度に基本健康診査を受けていない
(2)前年度に医療機関を受診していない
(3)介護認定を受けていない
このうち、独居や高齢者のみの世帯で84歳までの方を主に訪問しています。今年度は、56名が対象となっています。
対象者の方には、保健師などが個別に訪問し、血圧や体重測定での身体状態の確認や生活状況に応じた相談、支援を行っています。
今年度の訪問で血圧測定できた方のうち、III度高血圧(160/100mmHg以上)の方が5割程度いました。普段の血圧の状態を確認するため、血圧手帳をお渡しし、血圧測定の方法や記録、受診の判断について説明しました。また、血液状態や脳や心臓・腎臓などの臓器障害の程度の確認には、健康診査の受診を勧めています。
「介護予防」は、高齢者が要介護状態などになることの予防や要介護状態などの軽減、悪化の防止を目的としています。心身の変化に早めに気づき、身体の状態にあった対策をすることで、要介護状態になることを遅らせ、健康寿命を延ばすことができます。
要介護認定者の背景にある病気から、自分にできる介護予防を考えてみましょう。
■要介護認定状況とその背景
介護認定率は約18・8%です。(令和6年11月末現在)
介護認定を受ける要因には、高齢による心身機能の変化に伴う場合や生活習慣病の重症化に伴う身体状態などがあります。
下記の表は、介護認定を受けた方の背景にある疾患を表したものです。特に、心不全や認知症は要介護認定者に多いことがわかります。
令和5年度分:KDBシステムデータより
■早期に気付くメリット
要介護認定者の背景には「フレイル」や「生活習慣病の重症化などによる病気」があり、予防可能な場合もあります。そのため定期的に確認し、早期に対応することで介護予防に繋がります。また認知症も軽度認知症(MCI)の段階で早期に気づき、かかりつけ医に相談したり専門医を受診したりすることで、原因疾患によっては症状が落ち着く可能性があります。
■ご自身の健康状態はどう判断していますか?
「痛い・だるい・腫れている・動かしにくい」などの自覚症状や「血圧が高い」などの気になることがなければ、かかりつけ医を持たず、医療機関に行く機会がないままとなることがあります。
毎年7月頃に、対象となる方には、徳島県後期高齢者広域連合から無料で受診できる「健康診査受診券」が送付されます。病院受診や早期発見のきっかけとして、ぜひ年に1回受診してください。
■「血圧手帳」を活用しましょう
健康管理のために普段の血圧を測定し、確認や記録をしたいという方は、血圧手帳を活用してください。地域包括支援センターにてお渡しします。
問合せ:阿波市地域包括支援センター
【電話】0883-36-6543